配当性向とは
配当性向は、企業がその期に稼いだ利益のうち、どれだけを配当として株主に支払ったかを表す指標です。利益を社内に残して投資に回すか、配当として還元するかの配分を読み取れます。
配当性向の計算式
配当性向 = 1株配当 ÷ 1株利益(EPS)× 100
= 配当総額 ÷ 当期純利益 × 100
当期純利益は親会社株主に帰属する利益を使うのが一般的です。1株当たりで計算するときは、配当とEPSを同じ期・同じ株数基準にそろえます。株式分割をまたぐと、どちらかだけが分割後の値になりやすいので注意します。
配当性向を計算する
1株当たりの値で簡易計算
計算結果
1株利益のうち配当に回した割合
33.3%
Stock Clubの集計と同様、配当とEPSは同じ期・同じ株数基準(株式分割の調整後)にそろえて計算します。
日本株の現在の配当性向分布
株価基準日: 2026年10月20日
配当性向 中央値
33.3%
最新通期(FY)の実績の中央値
配当性向 四分位範囲
20.7% – 48.3%
中央50%の銘柄が入る範囲
配当性向がプラス
2,920銘柄
89.8%
集計できた銘柄
3,251 / 3,958
赤字で算出不可 434・データなし 273銘柄
配当性向の分布
最新通期の実績配当性向を計算できる日本株を集計しています。0%は無配として有効値に含め、EPSが0以下の銘柄とREITは含みません。
0%と100%超の銘柄
0%は無配、100%超は1株利益を上回る配当を支払った状態です。
0%
331銘柄
100%超
170銘柄
どちらも、その年の利益水準や一時的な損益、会社の配当方針とあわせて確認します。
業種別の配当性向中央値
10銘柄以上の業種を掲載。同業種の利益の安定度や還元方針に対して比較できます。
時価総額上位銘柄の例
推奨順位ではありません。年間配当・EPS・配当性向・DOEの関係を実データで確認するための例です。
- 株価
- ¥3,351-3.65%
- 年間1株配当
- ¥86
- EPS
- ¥213.16
- 配当性向
- 40.3%
- DOE
- 4.6%
- 株価
- ¥3,102+0.00%
- 年間1株配当
- ¥95
- EPS
- ¥295.25
- 配当性向
- 32.2%
- DOE
- 3.3%
- 株価
- ¥18,800+0.13%
- 年間1株配当
- ¥25
- EPS
- ¥349.78
- 配当性向
- 7.1%
- DOE
- 2.2%
- 株価
- ¥5,810+0.64%
- 年間1株配当
- ¥50
- EPS
- ¥176.76
- 配当性向
- 28.3%
- DOE
- 3.7%
- 株価
- ¥4,554-6.01%
- 年間1株配当
- ¥11
- EPS
- ¥873.51
- 配当性向
- 1.3%
- DOE
- 0.4%
- 株価
- ¥33,870-1.68%
- 年間1株配当
- ¥59
- EPS
- ¥515.15
- 配当性向
- 11.5%
- DOE
- 6.6%
- 株価
- ¥3,148-3.85%
- 年間1株配当
- ¥78.5
- EPS
- ¥205.99
- 配当性向
- 38.1%
- DOE
- 4.0%
- 株価
- ¥10,085-2.56%
- 年間1株配当
- ¥125.6
- EPS
- ¥250.91
- 配当性向
- 50.1%
- DOE
- 14.8%
配当性向は単独ではなく、DOEやROEと並べると読みやすくなります。 DOE・配当性向・ROEを並べた一覧を見る →
配当性向の水準と読み方
0%
無配。成長投資・財務改善・業績悪化のどれが理由かを確認
0〜30%
利益の多くを社内に残している。内部留保の使い道を確認
30〜50%
利益と還元の配分を、同業種や会社の方針と比較
50〜70%
利益に対する還元の比重が大きい。利益の安定度を確認
70〜100%
利益の大半を配当に充てている。減益時の余力を確認
100%超
利益を上回る配当。一時的な減益か継続的かを確認
区分は読み方の手がかりで、良し悪しの基準ではありません。適切な水準は業種・成長段階・財務の状態で変わるため、会社が掲げる方針と実績の推移をあわせて確認します。
実績配当性向と予想配当性向
実績配当性向
確定した通期の年間配当 ÷ 実績EPS。終わった期に利益のどれだけを配当したかを示します。Stock Clubの一覧・比較で「配当性向」と表示する値です。
予想配当性向
会社予想の年間配当 ÷ 会社予想EPS。今期の計画上の配分を示します。業績予想や配当予想の修正で変わり、予想EPSが0以下なら計算しません。スクリーニングでは「予想配当性向」として別に表示します。
配当性向・ROE・DOEの関係
配当性向を見るときの注意点
赤字の期は計算できない
EPSが0以下の期は、割り算の結果が負になったり極端な値になったりして意味を持たないため、Stock Clubでは空欄にします。赤字でも配当を出している場合は、配当額と自己資本(DOE)で還元の水準を確認します。
特別利益・特別損失で振れる
資産売却益や減損損失など一時的な損益で当期純利益が動くと、配当額が同じでも配当性向は大きく上下します。1年の値だけでなく、数年の推移や本業の利益と比べます。
100%超は利益以上の配当
配当性向が100%を超える期は、その期の利益を上回る配当を支払っています。一時的な減益で配当を据え置いた結果なのか、継続しているのかを、利益・キャッシュフロー・自己資本の推移で確認します。
会社が掲げる配当性向の方針との違い
会社は「配当性向30%を目安」「下限40%」などの方針を掲げることがあります。方針の分母(連結・単体、特別損益を除くかどうか)や、目安か下限かは会社ごとに異なり、Stock Clubの計算値と一致するとは限りません。各銘柄の配当ページの配当方針カードで、会社が示した定義を確認できます。方針の比較は累進配当方針の企業一覧もあわせてご覧ください。
Stock Clubの配当性向算出・集計方法
比較可能性を優先した算出ルール
- 実績の配当性向は、通期(FY)の実績年間1株配当を、同じ期の1株当たり当期純利益(希薄化前EPS・株式分割の調整後)で割って算出します。
- 年間配当は配当実績の記録から期ごとに集計し、会社予想の配当は使いません。配当とEPSは同じ株数基準にそろえます。
- 決算短信などで開示された配当性向の値はそのまま使わず、配当とEPSからの計算値に統一します。会社によって分母の定義が異なるためです。
- EPSが0以下(赤字)の期は空欄にします。100%を超える値は、利益を上回る配当を示す値としてそのまま表示します。
- 年間配当が0円の期は0%です。配当実績の記録が無い期や、決算短信で配当実績が「—」と開示された期は値を埋めません。
- 一覧やスクリーニングで使う値は各銘柄の最新通期(FY)の実績です。四半期決算や直近12か月(TTM)で計算し直さず、通期決算をまだ迎えていない銘柄は空欄です。
- 予想配当性向は、会社予想の年間配当を会社予想EPSで割った値です(配当予想が未開示の場合は直近の実績配当で補います)。予想EPSが0以下の場合は空欄です。
- 円以外の通貨で配当する銘柄は、配当とEPSの通貨がそろわないため配当性向を空欄にします。
開示や株式分割の反映時期により値は更新されます。表示値は投資助言ではなく、同一基準で比較するための参考情報です。
配当性向のよくある質問
配当性向は何%なら高いですか?
一律の基準はありません。業種や成長段階、会社が掲げる配当方針によって水準が変わるため、同業種の水準、会社の方針、過去の推移とあわせて比較します。
配当性向が100%を超えるとどういう状態ですか?
その期の1株利益より多くの配当を支払った状態です。一時的な減益でも配当を維持した場合などに起こります。続くかどうかは、利益の回復見通し、キャッシュフロー、自己資本の推移で確認します。
実績配当性向と予想配当性向の違いは?
実績は確定した年間配当と実績EPSから、予想は会社予想の年間配当と会社予想EPSから計算します。予想は今期の会社計画を反映する一方、業績や配当予想の修正で変わります。
配当性向とDOEの違いは?
配当性向は配当を利益で割り、DOEは配当を自己資本で割ります。配当性向は単年度の利益の増減で大きく動き、DOEは利益の変動を受けにくい代わりに自己資本の増減で動きます。
配当性向を銘柄分析につなげる
DOE3%以上・配当性向0〜70%の条件を設定した一覧で、DOE・配当性向・ROEを並べて比較できます。スクリーナーでは実績・予想の配当性向で条件を指定できます。
サポート
動画で見る
各ページで分かることや、指標の読み方を動画で紹介します。
配当性向の計算式・読み方・落とし穴を、指標シリーズで解説します。
1分34秒・音声あり
動画内の銘柄は表示例です。過去の数値や会社の方針は、将来の結果を保証するものではありません。投資の推奨ではありません。