ROE(自己資本利益率)とは
ROEは、株主が拠出した自己資本を使って企業がどれだけ利益を生み出したかを表す収益性指標です。資本効率を見る基本指標ですが、高さの理由まで分解して読む必要があります。
ROEの計算式
ROE = 親会社株主に帰属する利益 ÷ 平均自己資本 × 100
分母には期首と期末の自己資本の平均を使うのが基本です。期中の増資や自己株買いが大きい場合は、単純な期末残高より実態を表しやすくなります。
ROEを計算する
期首・期末の平均自己資本を使用
計算結果
自己資本100円が生んだ利益
10.00%
簡易計算です。比較時は利益と自己資本の連結・単体、親会社帰属、期間基準をそろえてください。
日本株の現在のROE分布
株価基準日: 2026年9月4日
実績ROE 中央値
8.61%
直近12か月(TTM)の中央値
予想ROE 中央値
8.21%
3,459銘柄の会社予想
実績ROE 四分位範囲
4.65% – 14.07%
中央50%の銘柄が入る範囲
集計できた銘柄
3,735 / 3,958
欠損・対象外 223銘柄
実績ROEの分布
自己資本がプラスで、直近12か月ROEを計算できる日本株を集計しています。
ROEがマイナスの銘柄
自己資本がプラスでも直近12か月の最終損益が赤字なら、ROEはマイナスになります。
418銘柄
11.2%
一時損失か本業の悪化かを分けるため、営業利益率、キャッシュフロー、過去推移も確認します。
業種別の実績ROE中央値
10銘柄以上の業種を掲載。同業種の水準と比べることで事業構造の違いを抑えて確認できます。
時価総額上位銘柄の例
推奨順位ではありません。株価・実績ROE・予想ROE・PBRの関係を実データで確認するための例です。
ROEの目安と読み方
マイナス
赤字。損失の一時性と回復可能性を確認
0〜5%
資本効率は低め。改善余地と資産構成を確認
5〜10%
業種中央値や過去推移との比較が重要
10〜15%
一定の収益性。持続性と資本コストを確認
15%以上
高水準でもレバレッジや一時利益に注意
上記は読み方の整理であり、投資判断の固定基準ではありません。資本集約度や規制が異なるため、まず同業種・同じ会計期間で比べます。
デュポン分解でROEの高さを読み解く
ROE = 売上高純利益率 × 総資産回転率 × 財務レバレッジ
売上高純利益率
価格決定力やコスト管理によって、売上からどれだけ最終利益を残せたか。
総資産回転率
保有する資産をどれだけ効率的に売上へつなげたか。
財務レバレッジ
自己資本に対して総資産をどれだけ使っているか。借入が増えると高まりやすい。
ROEとPBR・PER・BPSの関係
PBR ≈ PER × ROE(小数)
同じ利益・自己資本基準なら、収益力への評価であるPERと資本効率であるROEがPBRにつながります。ROE 10%は0.10として掛けます。
ROE ≈ EPS ÷ 平均BPS
1株当たり値で見ると、期首・期末の平均BPSがEPSをどれだけ生んだかを示します。株数・期間基準をそろえる必要があります。
高ROEで注意したい4つの要因
自己資本が小さい
赤字や減損で自己資本が減った直後は、利益が平常でもROEが極端に高くなる場合があります。
借入が多い
財務レバレッジでROEは高まりますが、金利上昇や業績悪化時のリスクも増えます。
一時利益が含まれる
資産売却益や税効果で一時的に最終利益が膨らむと、継続しないROEになります。
自己株買いの影響
自己資本を減らす自己株買いはROEを押し上げます。EPSや1株価値の変化とセットで確認します。
Stock ClubのROE算出・集計方法
比較可能性を優先した集計ルール
- 実績ROEは四半期累計値を混ぜず、直近12か月(TTM)の値に統一します。
- 予想ROEは会社予想利益を使った値として実績と分けて掲載します。
- 分母は親会社株主に帰属する平均自己資本を基本とします。
- 自己資本が0以下の銘柄は符号が誤解を招くためROE分布から除外します。
- 母集団はアクティブな日本株EQUITYで、ETF・REITを除外します。
- 外れ値の影響を抑えるため平均でなく中央値・四分位を掲載します。
本ページは情報提供を目的としており、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。
ROEのよくある質問
ROEは何%なら高いですか?
一律の基準はありません。10%はよく参照される水準ですが、業種、企業の過去、資本コスト、負債の使い方をそろえて比較します。
ROEが高いほど良い会社ですか?
高いROEは効率性を示す一方、自己資本が小さい、借入が多い、一時利益がある場合にも上がります。利益の質と財務安全性を確認します。
ROEがマイナスとはどういう意味ですか?
自己資本がプラスなら、通常は最終損益が赤字であることを示します。自己資本もマイナスの場合は符号が直感に反するため単純比較できません。
実績ROEと予想ROEの違いは?
実績ROEは過去の利益、予想ROEは会社予想利益を基にした将来の見込みです。予想は業績修正や前提変更で変わります。
ROEとROAはどう使い分けますか?
ROEは株主資本に対する利益、ROAは総資産に対する利益です。ROAも見ると、ROEの高さが事業効率か財務レバレッジかを判断しやすくなります。