StockClub

第2弾データの締切 2026年10月4日

増配が続くのは、どんな財務のとき?

連続増配の回数と、利益・営業CF・現金の変化から読む

2025年に増配した会社

55.2%

2020〜21年は3割台まで下がり、減配が約2割に増えました。その後は毎年5割前後に戻っています。

増配した会社の割合(棒)と減配の割合(線)

20182019202020212022202320242025
増配(%)減配・無配化含む(%)

この研究で分かったこと

  • 20.7%

    2021年に減配した会社の割合。ほかの年(6.5〜10.9%)の2〜3倍でした。

  • 77.5%

    3年以上連続で増配した会社が、翌年も増配した割合(1回だけの会社は62.0%)。

  • 21.8%

    純利益が30%以上減った翌年に減配した割合(増加・横ばいの会社は11.5%)。

研究の前提日本株・Stock Club 収録 4,096社から、前年と比べられる会社・2018〜2025年・データの締切 2026年10月4日

増配が続く企業には、どんな特徴があるのでしょうか。日本株の収録実績から、年ごとの配当、連続増配の回数、利益・営業CF・現金の変化を分けて調べます。

日本株の年間の配当実績(特別・記念配当を含む総額)を比べます。年ごとの集計は2018〜2025年、翌年度の結果は2019〜2024年を基準年度にした振り返りです。集計では1社の1年度を1件の「企業年」と数え、同じ会社でも年度が違えば別の件です。

データの締切:2026年10月4日。日本株・Stock Club 収録の年間配当実績。

1. 増配する会社の割合は、年によってどれだけ違う?

増配の割合は2020〜21年に3割台まで下がり、その後は5割前後に戻りました。減配はその2年だけ約2割で、ほかの年(6.5〜10.9%)を大きく上回りました。

図1 その年に比較できた全企業での、増配・減配の割合(2018〜2025年)

対象 2,503〜3,461社・2018〜2025年(各年の決算期)

減配
2018
8.1%
2019
10.9%
2020
19.5%
2021
20.7%
2022
7.5%
2023
9.2%
2024
7.8%
2025
6.5%
増配据置(前年と同額)減配(無配化含む)配当開始・復配無配継続

その年に比較できた全企業では、2020年(2,959社)の増配32.8%・減配19.5%に対し、2025年(3,461社)は​増配55.2%・減配6.5%​でした。

データと注記対象の選び方・件数の表・方法と注意

起点は、2026年10月4日時点でStock Clubに普通株として収録されている​4,096社​です。同じ決算月の前年度と当年度で、年間の配当実績を比べられる企業を選びます。予想値、欠損、株式分割の調整を確認できない値、変則決算期は除き、確認できた無配は含めます。増配したかどうかでは選んでいません。

選び方の流れ:収録4,096社 → 2017〜2025年の決算データがある3,839社 → 比べられる年間配当が1期以上ある3,737社 → ​8年すべてで前年と比べられる2,177社​。2018年を前年と比べるには2017年の配当も要るため、最後の2,177社には9年分のデータが必要です。

下の2つの図で、​その年に比較できた全企業(年により2,503〜3,461社)​と、​8年すべてのデータが揃う2,177社​を分けて示します。対象と分母が違うので、同じ年でも割合は一致しません。

図2 8年すべてのデータが揃う2,177社での、増配・減配の割合

対象 8年すべてのデータが揃う同じ2,177社・2018〜2025年

減配
2018
8.3%
2019
10.9%
2020
20.3%
2021
20.9%
2022
8.0%
2023
9.7%
2024
8.5%
2025
6.8%
増配据置(前年と同額)減配(無配化含む)配当開始・復配無配継続

2018〜2025年の8年すべてで前年度と比べられる同じ2,177社を、毎年数えています。9年分のデータが必要なため、長く上場してデータが揃う企業に偏ります。出典:Stock Club収録実績。

顔ぶれをそろえた2,177社でも、増配は2020年32.3%→2025年​57.9%​、減配は20.3%→​6.8%​と、同じ流れでした。ただし、どちらの図の割合も当時の市場全体を代表するものではありません。

その年に比較できた企業のうち、2期とも黒字で純利益を比べられた企業では、2020年の純利益の前年比(中央値)は、減配した企業で​−38.4%​、増配した企業で​+6.2%​でした。同じ年度の中での関係で、翌年度の予測ではありません。

図の注記

決算年度(決算期末の年)ごとに、前年度と比べられた全企業を数えています。企業数と顔ぶれは年ごとに変わります。右端の数字は減配の割合です。出典:Stock Club収録実績。

数値と件数を表で確認

8年揃う2,177社

決算年度
2018
n
2,177
増配
1,009 / 2,177 (46.3%)
据置(前年と同額)
673 / 2,177 (30.9%)
減配(無配化含む)
181 / 2,177 (8.3%)
配当開始・復配
40 / 2,177 (1.8%)
無配継続
274 / 2,177 (12.6%)

8年揃う2,177社

決算年度
2019
n
2,177
増配
927 / 2,177 (42.6%)
据置(前年と同額)
711 / 2,177 (32.7%)
減配(無配化含む)
237 / 2,177 (10.9%)
配当開始・復配
31 / 2,177 (1.4%)
無配継続
271 / 2,177 (12.4%)

8年揃う2,177社

決算年度
2020
n
2,177
増配
703 / 2,177 (32.3%)
据置(前年と同額)
732 / 2,177 (33.6%)
減配(無配化含む)
441 / 2,177 (20.3%)
配当開始・復配
29 / 2,177 (1.3%)
無配継続
272 / 2,177 (12.5%)

8年揃う2,177社

決算年度
2021
n
2,177
増配
742 / 2,177 (34.1%)
据置(前年と同額)
627 / 2,177 (28.8%)
減配(無配化含む)
456 / 2,177 (20.9%)
配当開始・復配
55 / 2,177 (2.5%)
無配継続
297 / 2,177 (13.6%)

8年揃う2,177社

決算年度
2022
n
2,177
増配
1,072 / 2,177 (49.2%)
据置(前年と同額)
551 / 2,177 (25.3%)
減配(無配化含む)
174 / 2,177 (8.0%)
配当開始・復配
87 / 2,177 (4.0%)
無配継続
293 / 2,177 (13.5%)

8年揃う2,177社

決算年度
2023
n
2,177
増配
1,077 / 2,177 (49.5%)
据置(前年と同額)
575 / 2,177 (26.4%)
減配(無配化含む)
211 / 2,177 (9.7%)
配当開始・復配
43 / 2,177 (2.0%)
無配継続
271 / 2,177 (12.4%)

8年揃う2,177社

決算年度
2024
n
2,177
増配
1,184 / 2,177 (54.4%)
据置(前年と同額)
496 / 2,177 (22.8%)
減配(無配化含む)
186 / 2,177 (8.5%)
配当開始・復配
64 / 2,177 (2.9%)
無配継続
247 / 2,177 (11.3%)

8年揃う2,177社

決算年度
2025
n
2,177
増配
1,261 / 2,177 (57.9%)
据置(前年と同額)
503 / 2,177 (23.1%)
減配(無配化含む)
147 / 2,177 (6.8%)
配当開始・復配
31 / 2,177 (1.4%)
無配継続
235 / 2,177 (10.8%)

その年の全企業

決算年度
2018
n
2,503
増配
1,192 / 2,503 (47.6%)
据置(前年と同額)
757 / 2,503 (30.2%)
減配(無配化含む)
203 / 2,503 (8.1%)
配当開始・復配
44 / 2,503 (1.8%)
無配継続
307 / 2,503 (12.3%)

その年の全企業

決算年度
2019
n
2,610
増配
1,129 / 2,610 (43.3%)
据置(前年と同額)
822 / 2,610 (31.5%)
減配(無配化含む)
285 / 2,610 (10.9%)
配当開始・復配
40 / 2,610 (1.5%)
無配継続
334 / 2,610 (12.8%)

その年の全企業

決算年度
2020
n
2,959
増配
972 / 2,959 (32.8%)
据置(前年と同額)
980 / 2,959 (33.1%)
減配(無配化含む)
577 / 2,959 (19.5%)
配当開始・復配
41 / 2,959 (1.4%)
無配継続
389 / 2,959 (13.1%)

その年の全企業

決算年度
2021
n
3,080
増配
1,026 / 3,080 (33.3%)
据置(前年と同額)
867 / 3,080 (28.1%)
減配(無配化含む)
637 / 3,080 (20.7%)
配当開始・復配
79 / 3,080 (2.6%)
無配継続
471 / 3,080 (15.3%)

その年の全企業

決算年度
2022
n
3,210
増配
1,583 / 3,210 (49.3%)
据置(前年と同額)
737 / 3,210 (23.0%)
減配(無配化含む)
241 / 3,210 (7.5%)
配当開始・復配
125 / 3,210 (3.9%)
無配継続
524 / 3,210 (16.3%)

その年の全企業

決算年度
2023
n
3,359
増配
1,605 / 3,359 (47.8%)
据置(前年と同額)
814 / 3,359 (24.2%)
減配(無配化含む)
310 / 3,359 (9.2%)
配当開始・復配
78 / 3,359 (2.3%)
無配継続
552 / 3,359 (16.4%)

その年の全企業

決算年度
2024
n
3,429
増配
1,788 / 3,429 (52.1%)
据置(前年と同額)
713 / 3,429 (20.8%)
減配(無配化含む)
269 / 3,429 (7.8%)
配当開始・復配
107 / 3,429 (3.1%)
無配継続
552 / 3,429 (16.1%)

その年の全企業

決算年度
2025
n
3,461
増配
1,910 / 3,461 (55.2%)
据置(前年と同額)
701 / 3,461 (20.3%)
減配(無配化含む)
226 / 3,461 (6.5%)
配当開始・復配
74 / 3,461 (2.1%)
無配継続
550 / 3,461 (15.9%)

2018

比較できた企業
2,503
比較できなかった決算期
668

2019

比較できた企業
2,610
比較できなかった決算期
665

2020

比較できた企業
2,959
比較できなかった決算期
411

2021

比較できた企業
3,080
比較できなかった決算期
389

2022

比較できた企業
3,210
比較できなかった決算期
373

2023

比較できた企業
3,359
比較できなかった決算期
331

2024

比較できた企業
3,429
比較できなかった決算期
337

2025

比較できた企業
3,461
比較できなかった決算期
379

補足:その年に増配・減配した企業の純利益

その年に比較できた全企業を配当の結果で分けた、同じ年度の比較です(8年揃う2,177社や翌年度の比較とは別)。中央値は2期とも黒字の企業だけで計算し、当年度ゼロ以下や前年度の値がない企業は増減率に含めません。

2018

配当
減配
全体n
203
利益を比べられた社数
124
当年度ゼロ以下
36
増減率を出せた社数
85
中央値
-22.8%

2018

配当
増配
全体n
1,192
利益を比べられた社数
738
当年度ゼロ以下
7
増減率を出せた社数
716
中央値
+15.2%

2019

配当
減配
全体n
285
利益を比べられた社数
161
当年度ゼロ以下
35
増減率を出せた社数
121
中央値
-26.6%

2019

配当
増配
全体n
1,129
利益を比べられた社数
681
当年度ゼロ以下
6
増減率を出せた社数
664
中央値
+12.4%

2020

配当
減配
全体n
577
利益を比べられた社数
334
当年度ゼロ以下
114
増減率を出せた社数
213
中央値
-38.4%

2020

配当
増配
全体n
972
利益を比べられた社数
607
当年度ゼロ以下
8
増減率を出せた社数
587
中央値
+6.2%

2021

配当
減配
全体n
637
利益を比べられた社数
369
当年度ゼロ以下
136
増減率を出せた社数
222
中央値
-19.6%

2021

配当
増配
全体n
1,026
利益を比べられた社数
603
当年度ゼロ以下
5
増減率を出せた社数
559
中央値
+32.2%

2022

配当
減配
全体n
241
利益を比べられた社数
129
当年度ゼロ以下
34
増減率を出せた社数
91
中央値
-23.1%

2022

配当
増配
全体n
1,583
利益を比べられた社数
926
当年度ゼロ以下
17
増減率を出せた社数
851
中央値
+27.5%

2023

配当
減配
全体n
310
利益を比べられた社数
195
当年度ゼロ以下
68
増減率を出せた社数
124
中央値
-39.0%

2023

配当
増配
全体n
1,605
利益を比べられた社数
943
当年度ゼロ以下
20
増減率を出せた社数
900
中央値
+12.9%

2024

配当
減配
全体n
269
利益を比べられた社数
171
当年度ゼロ以下
45
増減率を出せた社数
117
中央値
-26.3%

2024

配当
増配
全体n
1,788
利益を比べられた社数
1,026
当年度ゼロ以下
18
増減率を出せた社数
971
中央値
+17.5%

2025

配当
減配
全体n
226
利益を比べられた社数
136
当年度ゼロ以下
44
増減率を出せた社数
88
中央値
-22.3%

2025

配当
増配
全体n
1,910
利益を比べられた社数
1,113
当年度ゼロ以下
21
増減率を出せた社数
1,071
中央値
+14.5%

2. 連続増配の回数が多いほど、翌年も増配した?

連続増配の回数が多いほど、翌年も増配した割合は高くなりました(1回62.0%、2回68.7%、3回以上77.5%)。ただし3回以上でも、翌年の減配は年によって4.3〜18.2%と大きく変わります。

図3 連続増配の回数別、翌年度の配当

対象 7,877企業年(基準年度2019〜2024年、翌年度は2020〜2025年)

減配
1回
15.8%
2回
14.2%
3回以上
8.7%
増配据置(前年と同額)減配(無配化含む)

3年以上連続で増配した企業の翌年度は、​増配77.5%、据置13.8%、減配8.7%​。増配が止まった割合(据置+減配)は​22.5%​で、1回(38.0%)や2回(31.3%)より低くなりました。

図4 3年以上連続で増配した企業の、翌年度の減配割合(基準年度別)

対象 3年以上連続で増配した企業 328〜807社(基準年度別)

14.2%
18.2%
4.3%
5.5%
6.0%
5.3%
2019
2020
2021
2022
2023
2024

減配の割合は、基準年度2020年の​18.2%​から2021年の​4.3%​まで、年によって大きく変わります。長い増配歴があっても、翌年も続くとは限りません。

データと注記対象の選び方・件数の表・方法と注意

2019〜2024年の各年度を基準年度にします。前年度・基準年度・翌年度の配当を比べられ、基準年度に配当がある企業が対象です。基準年度までに確認できた連続増配の回数で1回・2回・3回以上に分け、翌年度に増配・据置・減配のどれになったかを比べます。同じ企業も、年度ごとに1件(企業年)と数えます。

図の注記

基準年度2019〜2024年の合計(翌年度は2020〜2025年)。3回以上は2,986企業年(1,265社)。回数は確認できた分だけを数えた最小値で、実際に続いた年数はこれより長いことがあります。出典:Stock Club収録実績。

上の図の「3回以上」を基準年度ごとに分けたものです。横軸は基準年度で、割合はその翌年度に減配した企業の割合。nは各年度の企業数です。出典:Stock Club収録実績。

数値と件数を表で確認

2019

連続増配回数(確認できた分)
1回
企業年n
377
社数
377
増配
158 / 377 (41.9%)
据置(前年と同額)
119 / 377 (31.6%)
減配(無配化含む)
100 / 377 (26.5%)
増配が止まった(据置+減配)
219 / 377 (58.1%)

2019

連続増配回数(確認できた分)
2回
企業年n
232
社数
232
増配
120 / 232 (51.7%)
据置(前年と同額)
56 / 232 (24.1%)
減配(無配化含む)
56 / 232 (24.1%)
増配が止まった(据置+減配)
112 / 232 (48.3%)

2019

連続増配回数(確認できた分)
3回以上
企業年n
487
社数
487
増配
322 / 487 (66.1%)
据置(前年と同額)
96 / 487 (19.7%)
減配(無配化含む)
69 / 487 (14.2%)
増配が止まった(据置+減配)
165 / 487 (33.9%)

2020

連続増配回数(確認できた分)
1回
企業年n
357
社数
357
増配
168 / 357 (47.1%)
据置(前年と同額)
79 / 357 (22.1%)
減配(無配化含む)
110 / 357 (30.8%)
増配が止まった(据置+減配)
189 / 357 (52.9%)

2020

連続増配回数(確認できた分)
2回
企業年n
154
社数
154
増配
78 / 154 (50.6%)
据置(前年と同額)
45 / 154 (29.2%)
減配(無配化含む)
31 / 154 (20.1%)
増配が止まった(据置+減配)
76 / 154 (49.4%)

2020

連続増配回数(確認できた分)
3回以上
企業年n
433
社数
433
増配
256 / 433 (59.1%)
据置(前年と同額)
98 / 433 (22.6%)
減配(無配化含む)
79 / 433 (18.2%)
増配が止まった(据置+減配)
177 / 433 (40.9%)

2021

連続増配回数(確認できた分)
1回
企業年n
513
社数
513
増配
321 / 513 (62.6%)
据置(前年と同額)
111 / 513 (21.6%)
減配(無配化含む)
81 / 513 (15.8%)
増配が止まった(据置+減配)
192 / 513 (37.4%)

2021

連続増配回数(確認できた分)
2回
企業年n
163
社数
163
増配
119 / 163 (73.0%)
据置(前年と同額)
19 / 163 (11.7%)
減配(無配化含む)
25 / 163 (15.3%)
増配が止まった(据置+減配)
44 / 163 (27.0%)

2021

連続増配回数(確認できた分)
3回以上
企業年n
328
社数
328
増配
288 / 328 (87.8%)
据置(前年と同額)
26 / 328 (7.9%)
減配(無配化含む)
14 / 328 (4.3%)
増配が止まった(据置+減配)
40 / 328 (12.2%)

2022

連続増配回数(確認できた分)
1回
企業年n
846
社数
846
増配
554 / 846 (65.5%)
据置(前年と同額)
191 / 846 (22.6%)
減配(無配化含む)
101 / 846 (11.9%)
増配が止まった(据置+減配)
292 / 846 (34.5%)

2022

連続増配回数(確認できた分)
2回
企業年n
316
社数
316
増配
221 / 316 (69.9%)
据置(前年と同額)
47 / 316 (14.9%)
減配(無配化含む)
48 / 316 (15.2%)
増配が止まった(据置+減配)
95 / 316 (30.1%)

2022

連続増配回数(確認できた分)
3回以上
企業年n
398
社数
398
増配
330 / 398 (82.9%)
据置(前年と同額)
46 / 398 (11.6%)
減配(無配化含む)
22 / 398 (5.5%)
増配が止まった(据置+減配)
68 / 398 (17.1%)

2023

連続増配回数(確認できた分)
1回
企業年n
487
社数
487
増配
335 / 487 (68.8%)
据置(前年と同額)
94 / 487 (19.3%)
減配(無配化含む)
58 / 487 (11.9%)
増配が止まった(据置+減配)
152 / 487 (31.2%)

2023

連続増配回数(確認できた分)
2回
企業年n
536
社数
536
増配
407 / 536 (75.9%)
据置(前年と同額)
71 / 536 (13.2%)
減配(無配化含む)
58 / 536 (10.8%)
増配が止まった(据置+減配)
129 / 536 (24.1%)

2023

連続増配回数(確認できた分)
3回以上
企業年n
533
社数
533
増配
435 / 533 (81.6%)
据置(前年と同額)
66 / 533 (12.4%)
減配(無配化含む)
32 / 533 (6.0%)
増配が止まった(据置+減配)
98 / 533 (18.4%)

2024

連続増配回数(確認できた分)
1回
企業年n
589
社数
589
増配
429 / 589 (72.8%)
据置(前年と同額)
108 / 589 (18.3%)
減配(無配化含む)
52 / 589 (8.8%)
増配が止まった(据置+減配)
160 / 589 (27.2%)

2024

連続増配回数(確認できた分)
2回
企業年n
321
社数
321
増配
238 / 321 (74.1%)
据置(前年と同額)
57 / 321 (17.8%)
減配(無配化含む)
26 / 321 (8.1%)
増配が止まった(据置+減配)
83 / 321 (25.9%)

2024

連続増配回数(確認できた分)
3回以上
企業年n
807
社数
807
増配
683 / 807 (84.6%)
据置(前年と同額)
81 / 807 (10.0%)
減配(無配化含む)
43 / 807 (5.3%)
増配が止まった(据置+減配)
124 / 807 (15.4%)

6年度の合計

連続増配回数(確認できた分)
1回
企業年n
3,169
社数
2,362
増配
1,965 / 3,169 (62.0%)
据置(前年と同額)
702 / 3,169 (22.2%)
減配(無配化含む)
502 / 3,169 (15.8%)
増配が止まった(据置+減配)
1,204 / 3,169 (38.0%)

6年度の合計

連続増配回数(確認できた分)
2回
企業年n
1,722
社数
1,552
増配
1,183 / 1,722 (68.7%)
据置(前年と同額)
295 / 1,722 (17.1%)
減配(無配化含む)
244 / 1,722 (14.2%)
増配が止まった(据置+減配)
539 / 1,722 (31.3%)

6年度の合計

連続増配回数(確認できた分)
3回以上
企業年n
2,986
社数
1,265
増配
2,314 / 2,986 (77.5%)
据置(前年と同額)
413 / 2,986 (13.8%)
減配(無配化含む)
259 / 2,986 (8.7%)
増配が止まった(据置+減配)
672 / 2,986 (22.5%)

3. 利益・営業CF・現金が減った翌年、配当はどうなった?

純利益が30%以上減った翌年は、減配が21.8%と、増加・横ばい(11.5%)の約2倍でした。営業CFと期末の現金では、差はもっと小さくなりました。

図5 純利益の変化別、翌年度の配当

対象 連結・非金融の1,791社・6,814企業年

減配
増加・横ばい
11.5%
30%未満の減少
13.1%
30%以上の減少
21.8%
当年度ゼロ以下
24.4%
ゼロ以下からプラスへ
14.6%
増配据置(前年と同額)減配(無配化含む)

2期とも黒字で純利益が​30%以上減った企業の翌年度の減配は21.8%(235/1,078)​。増加・横ばいの​11.5%(405/3,510)​の約2倍です。一方で、30%以上減っても38.2%は翌年度に増配していました。

図6 営業CFの変化別、翌年度の配当

対象 連結・非金融の1,791社・6,814企業年

減配
増加・横ばい
13.0%
30%未満の減少
14.6%
30%以上の減少
15.7%
当年度ゼロ以下
19.4%
ゼロ以下からプラスへ
14.2%
増配据置(前年と同額)減配(無配化含む)

営業CFでは、30%以上の減少で減配​15.7%​、増加・横ばいで​13.0%​と、差は純利益より小さくなりました。当年度ゼロ以下の区分は19.4%です。

図7 期末の現金の変化別、翌年度の配当

対象 連結・非金融の1,791社・6,814企業年

減配
増加・横ばい
13.5%
30%未満の減少
16.0%
30%以上の減少
17.9%
増配据置(前年と同額)減配(無配化含む)

期末の現金では、30%以上の減少で減配​17.9%​、増加・横ばいで​13.5%​でした。営業CFや現金は、純利益ほどはっきりした差になりません。区分ごとに企業の構成も違うため、どの指標が減配をよく言い当てるかの順位とは読めません。

データと注記対象の選び方・件数の表・方法と注意

対象は、配当があり、連結の純利益・営業CF・期末の現金を比べられる非金融の​1,791社・6,814企業年​です。連続増配の回数は問いません。前年度から基準年度にかけての変化で区分し、翌年度の配当を比べます。3つの指標とも同じ6,814企業年ですが、どの区分に入るかは指標ごとに違います。

増減率は、前年度・基準年度ともプラスのときだけ計算します。基準年度にゼロ以下だった場合と、ゼロ以下からプラスに戻った場合は、別の区分にしています。

3年以上連続で増配した企業に絞ると​1,364企業年​です。純利益が30%以上減った100件では、翌年度が​増配65件・据置19件・減配16件​で、増配が止まった割合は35.0%。増加・横ばいの971件(20.4%)より高い一方、どこまで減ったら減配するという境目を示すものではありません。

図の注記

純利益は親会社株主に帰属する当期純利益。連結・非金融の6,814企業年。右端の数字は翌年度に減配した割合です。出典:Stock Club収録実績。

営業活動によるキャッシュフロー。対象と区分の作り方は上の純利益の図と同じです。出典:Stock Club収録実績。

期末の現金は、キャッシュフロー計算書の現金及び現金同等物。現金はゼロ以下にならないため、「当年度ゼロ以下」と「ゼロ以下からプラスへ」の区分はありません。出典:Stock Club収録実績。

数値と件数を表で確認

純利益(親会社株主帰属)

前年度からの変化
増加・横ばい
企業年n
3,510
増配
2,264 / 3,510 (64.5%)
据置(前年と同額)
841 / 3,510 (24.0%)
減配(無配化含む)
405 / 3,510 (11.5%)
増配が止まった(据置+減配)
1,246 / 3,510 (35.5%)

純利益(親会社株主帰属)

前年度からの変化
30%未満の減少
企業年n
1,376
増配
726 / 1,376 (52.8%)
据置(前年と同額)
470 / 1,376 (34.2%)
減配(無配化含む)
180 / 1,376 (13.1%)
増配が止まった(据置+減配)
650 / 1,376 (47.2%)

純利益(親会社株主帰属)

前年度からの変化
30%以上の減少
企業年n
1,078
増配
412 / 1,078 (38.2%)
据置(前年と同額)
431 / 1,078 (40.0%)
減配(無配化含む)
235 / 1,078 (21.8%)
増配が止まった(据置+減配)
666 / 1,078 (61.8%)

純利益(親会社株主帰属)

前年度からの変化
当年度ゼロ以下
企業年n
479
増配
149 / 479 (31.1%)
据置(前年と同額)
213 / 479 (44.5%)
減配(無配化含む)
117 / 479 (24.4%)
増配が止まった(据置+減配)
330 / 479 (68.9%)

純利益(親会社株主帰属)

前年度からの変化
ゼロ以下からプラスへ
企業年n
371
増配
187 / 371 (50.4%)
据置(前年と同額)
130 / 371 (35.0%)
減配(無配化含む)
54 / 371 (14.6%)
増配が止まった(据置+減配)
184 / 371 (49.6%)

営業CF

前年度からの変化
増加・横ばい
企業年n
3,010
増配
1,766 / 3,010 (58.7%)
据置(前年と同額)
854 / 3,010 (28.4%)
減配(無配化含む)
390 / 3,010 (13.0%)
増配が止まった(据置+減配)
1,244 / 3,010 (41.3%)

営業CF

前年度からの変化
30%未満の減少
企業年n
1,212
増配
699 / 1,212 (57.7%)
据置(前年と同額)
336 / 1,212 (27.7%)
減配(無配化含む)
177 / 1,212 (14.6%)
増配が止まった(据置+減配)
513 / 1,212 (42.3%)

営業CF

前年度からの変化
30%以上の減少
企業年n
1,339
増配
667 / 1,339 (49.8%)
据置(前年と同額)
462 / 1,339 (34.5%)
減配(無配化含む)
210 / 1,339 (15.7%)
増配が止まった(据置+減配)
672 / 1,339 (50.2%)

営業CF

前年度からの変化
当年度ゼロ以下
企業年n
697
増配
303 / 697 (43.5%)
据置(前年と同額)
259 / 697 (37.2%)
減配(無配化含む)
135 / 697 (19.4%)
増配が止まった(据置+減配)
394 / 697 (56.5%)

営業CF

前年度からの変化
ゼロ以下からプラスへ
企業年n
556
増配
303 / 556 (54.5%)
据置(前年と同額)
174 / 556 (31.3%)
減配(無配化含む)
79 / 556 (14.2%)
増配が止まった(据置+減配)
253 / 556 (45.5%)

期末の現金

前年度からの変化
増加・横ばい
企業年n
4,261
増配
2,465 / 4,261 (57.9%)
据置(前年と同額)
1,222 / 4,261 (28.7%)
減配(無配化含む)
574 / 4,261 (13.5%)
増配が止まった(据置+減配)
1,796 / 4,261 (42.1%)

期末の現金

前年度からの変化
30%未満の減少
企業年n
2,135
増配
1,094 / 2,135 (51.2%)
据置(前年と同額)
699 / 2,135 (32.7%)
減配(無配化含む)
342 / 2,135 (16.0%)
増配が止まった(据置+減配)
1,041 / 2,135 (48.8%)

期末の現金

前年度からの変化
30%以上の減少
企業年n
418
増配
179 / 418 (42.8%)
据置(前年と同額)
164 / 418 (39.2%)
減配(無配化含む)
75 / 418 (17.9%)
増配が止まった(据置+減配)
239 / 418 (57.2%)

補足:3年以上連続で増配した企業と、年度の重みをそろえた結果

以下は、3つの図の6,814企業年のうち、3回以上の連続増配を確認できた1,364企業年です。「増配が止まった」は据置+減配。純利益が当年度ゼロ以下の14件と、プラスへ戻った6件は少ないため割合を省略しています。営業CFが当年度ゼロ以下の区分は減配6.1%(6/99)で、30%以上減の12.7%(26/204)より低く、悪くなるほど減配が増えるとは限りません。

純利益(親会社株主帰属)

前年度からの変化
増加・横ばい
企業年n
971
増配
773 / 971 (79.6%)
据置(前年と同額)
109 / 971 (11.2%)
減配(無配化含む)
89 / 971 (9.2%)
増配が止まった(据置+減配)
198 / 971 (20.4%)

純利益(親会社株主帰属)

前年度からの変化
30%未満の減少
企業年n
273
増配
193 / 273 (70.7%)
据置(前年と同額)
52 / 273 (19.0%)
減配(無配化含む)
28 / 273 (10.3%)
増配が止まった(据置+減配)
80 / 273 (29.3%)

純利益(親会社株主帰属)

前年度からの変化
30%以上の減少
企業年n
100
増配
65 / 100 (65.0%)
据置(前年と同額)
19 / 100 (19.0%)
減配(無配化含む)
16 / 100 (16.0%)
増配が止まった(据置+減配)
35 / 100 (35.0%)

純利益(親会社株主帰属)

前年度からの変化
当年度ゼロ以下
企業年n
14
増配
6件(少数)
据置(前年と同額)
4件(少数)
減配(無配化含む)
4件(少数)
増配が止まった(据置+減配)
8件(少数)

純利益(親会社株主帰属)

前年度からの変化
ゼロ以下からプラスへ
企業年n
6
増配
5件(少数)
据置(前年と同額)
0件(少数)
減配(無配化含む)
1件(少数)
増配が止まった(据置+減配)
1件(少数)

営業CF

前年度からの変化
増加・横ばい
企業年n
702
増配
540 / 702 (76.9%)
据置(前年と同額)
95 / 702 (13.5%)
減配(無配化含む)
67 / 702 (9.5%)
増配が止まった(据置+減配)
162 / 702 (23.1%)

営業CF

前年度からの変化
30%未満の減少
企業年n
280
増配
214 / 280 (76.4%)
据置(前年と同額)
31 / 280 (11.1%)
減配(無配化含む)
35 / 280 (12.5%)
増配が止まった(据置+減配)
66 / 280 (23.6%)

営業CF

前年度からの変化
30%以上の減少
企業年n
204
増配
146 / 204 (71.6%)
据置(前年と同額)
32 / 204 (15.7%)
減配(無配化含む)
26 / 204 (12.7%)
増配が止まった(据置+減配)
58 / 204 (28.4%)

営業CF

前年度からの変化
当年度ゼロ以下
企業年n
99
増配
76 / 99 (76.8%)
据置(前年と同額)
17 / 99 (17.2%)
減配(無配化含む)
6 / 99 (6.1%)
増配が止まった(据置+減配)
23 / 99 (23.2%)

営業CF

前年度からの変化
ゼロ以下からプラスへ
企業年n
79
増配
66 / 79 (83.5%)
据置(前年と同額)
9 / 79 (11.4%)
減配(無配化含む)
4 / 79 (5.1%)
増配が止まった(据置+減配)
13 / 79 (16.5%)

期末の現金

前年度からの変化
増加・横ばい
企業年n
914
増配
715 / 914 (78.2%)
据置(前年と同額)
107 / 914 (11.7%)
減配(無配化含む)
92 / 914 (10.1%)
増配が止まった(据置+減配)
199 / 914 (21.8%)

期末の現金

前年度からの変化
30%未満の減少
企業年n
379
増配
278 / 379 (73.4%)
据置(前年と同額)
63 / 379 (16.6%)
減配(無配化含む)
38 / 379 (10.0%)
増配が止まった(据置+減配)
101 / 379 (26.6%)

期末の現金

前年度からの変化
30%以上の減少
企業年n
71
増配
49 / 71 (69.0%)
据置(前年と同額)
14 / 71 (19.7%)
減配(無配化含む)
8 / 71 (11.3%)
増配が止まった(据置+減配)
22 / 71 (31.0%)

2019〜2024年を同じ重みで平均し、各年30件以上ある区分だけで見ると、全企業での純利益30%以上減の減配は21.0%、増加・横ばいは12.4%。営業CFは16.5%対13.5%。現金30%以上減は6年とも30件以上という条件を満たさないため計算していません。

4. 実際の2社では、現金と配当はどう動いた?

エプソンは利益と営業CFが減った翌年も増配し、日産は現金が増えていても無配になりました。全体の割合ではなく、2社の例です。

図8 エプソン(6724)の年間配当(1株当たり)

2022〜2025年3月期

62円
72円
74円
74円
2022年
2023年普通62円+記念10円
2024年
2025年
普通配当記念配当

エプソンの年間配当は62円→72円→74円→74円。2023年は記念配当10円を含むため、普通配当が毎年増えたわけではありません。

図9 エプソン(6724)の業績推移(Stock Club の画面)

エプソン(6724)の業績推移(Stock Club の画面)

Stock Club「エプソン 損益計算書」の業績推移。売上高・営業利益・純利益の直近5期(2022〜2026年3月期)で、記事の対象は2025年3月期までです。2026年10月17日撮影(ログインなし)。

純利益は2022年3月期の923億円から、​2023年3月期に750億円(18.7%減)​、2024年3月期に526億円と減りました。

図10 エプソン(6724)のキャッシュフロー推移(Stock Club の画面)

エプソン(6724)のキャッシュフロー推移(Stock Club の画面)

Stock Club「エプソン キャッシュフロー」のキャッシュフロー推移(5年)。黒の棒が営業CFです。2026年10月17日撮影(ログインなし)。

営業CFは​2023年3月期に613億円(44.7%減)​まで落ち、期末の現金も2,674億円と20.2%減りました。それでも、翌2024年の年間配当は72円から74円に増えています。

図11 日産自動車(7201)の年間配当(1株当たり)

2022〜2025年3月期

5円
10円
20円
0円(無配)
2022年
2023年
2024年
2025年

日産の年間配当は5円→10円→20円→0円。2回の増配のあと、2025年3月期は無配になりました。

図12 日産自動車(7201)の業績推移(Stock Club の画面)

日産自動車(7201)の業績推移(Stock Club の画面)

Stock Club「日産自動車 損益計算書」の業績推移。直近5期(2022〜2026年3月期)で、記事の対象は2025年3月期までです。2026年10月17日撮影(ログインなし)。

純利益は2024年3月期の4,267億円から、​2025年3月期は6,709億円の純損失​になりました。

図13 日産自動車(7201)のキャッシュフロー推移(Stock Club の画面)

日産自動車(7201)のキャッシュフロー推移(Stock Club の画面)

Stock Club「日産自動車 キャッシュフロー」のキャッシュフロー推移(5年)。黒の棒が営業CFです。日産の連結キャッシュフローは販売金融・リース事業を含みます。2026年10月17日撮影(ログインなし)。

営業CFは2025年3月期に7,537億円へ減った一方、​期末の現金は2兆1,975億円と前年度より3.4%増えていました​。現金が増えていても、無配になることがあります。2025年の財務を、2024年時点で分かっていた条件としては扱っていません。

データと注記対象の選び方・件数の表・方法と注意

エプソンと日産の2022〜2025年3月期を、会社の原資料で確認して並べます。現金と配当の動きを追うために選んだ2社の例で、全企業で起きる割合を表すものではありません。

図の注記

2022〜2025年3月期。2023年の72円は、普通配当62円と記念配当10円の合計です。出典:エプソンの配当資料(下記)。

2022〜2025年3月期。2022年の5円は前年度の無配からの復配で、連続増配の回数には含めません。出典:日産の決算短信(下記)。

数値と件数を表で確認

エプソン

3月期
2022
年間配当(円/株)
62
純利益(百万円)
92,288
営業CF(百万円)
110,801
期末の現金(百万円)
335,239

エプソン

3月期
2023
年間配当(円/株)
72
純利益(百万円)
75,043
営業CF(百万円)
61,311
期末の現金(百万円)
267,380

エプソン

3月期
2024
年間配当(円/株)
74
純利益(百万円)
52,616
営業CF(百万円)
165,570
期末の現金(百万円)
328,481

エプソン

3月期
2025
年間配当(円/株)
74
純利益(百万円)
55,177
営業CF(百万円)
138,075
期末の現金(百万円)
267,000

日産

3月期
2022
年間配当(円/株)
5
純利益(百万円)
215,533
営業CF(百万円)
847,187
期末の現金(百万円)
1,792,692

日産

3月期
2023
年間配当(円/株)
10
純利益(百万円)
221,900
営業CF(百万円)
1,221,051
期末の現金(百万円)
2,014,387

日産

3月期
2024
年間配当(円/株)
20
純利益(百万円)
426,649
営業CF(百万円)
960,899
期末の現金(百万円)
2,126,206

日産

3月期
2025
年間配当(円/株)
0
純利益(百万円)
-670,898
営業CF(百万円)
753,687
期末の現金(百万円)
2,197,513

表は原資料どおり百万円。図は億円に換算しています。日産の2022年は前年度の無配からの復配で、連続増配の回数に含めません。2023・2024年の2回の増配のあと、2025年は無配。エプソンの2023年は普通62円+記念10円です。現在の株主還元方針を、過去の配当の理由として当てはめてはいません。

補足:2社を選んだ理由と原資料

対照的な動きを確かめるために選んだ2社・8年度で、代表的な企業や頻度を示す標本ではありません。日産の連結キャッシュフローは販売金融・リース事業を含み、エプソンとは範囲が違います。フリーCFのような共通の物差しに置き換えず、減配の原因を同時に起きた変化だけから決めてはいません。

補足:東証の要請の前後で、増配は増えた?

増配した割合は、要請前の2022年にすでに55.4%まで上がり、要請後も58.6〜62.7%が続きました。前後の差を、要請の効果とは言い切れません。

図14 東証の要請前後の増配割合(3月決算1,555社)

対象 プライム・スタンダードの3月決算1,555社(2023年3月期は境目として除外)

34.2%
28.7%
55.4%
除外
58.6%
62.6%
62.7%
2020
2021
2022
2023
2024
2025
2026

増配した割合は、要請前の​2021年28.7%→2022年55.4%​、要請後の​2024〜2026年は58.6〜62.7%​でした。高い割合が続いている一方、要請の前から上がり始めていました。

2023年当時の市場区分と要請直前のPBRは再現できず、​PBRの高低で分けた比較はしていません​。業績や企業構成の変化も重なるため、前後の差を要請の効果とは言い切れません。

データと注記対象の選び方・件数の表・方法と注意

ここでは、現在の収録市場区分からプライム・スタンダードの3月決算企業を選び、前後6期の配当を比べられる​1,555社​を追います。1・2節の企業群とは別です。2023年3月31日の要請は、プライム・スタンダードの全上場会社が対象で、PBR1倍未満の会社に限らず、増配だけを求めたものでもありません。東証の公表資料

図の注記

2026年10月4日時点の市場区分から選んだ3月決算1,555社を、6期とも同じ分母で数えています(確認できた無配を含む)。2023年3月期は要請の境目として除外。配当開始・復配は増配に含めません。出典:Stock Club収録実績。

数値と件数を表で確認

2020

増配社数
532
分母
1,555
割合
34.2%

2021

増配社数
447
分母
1,555
割合
28.7%

2022

増配社数
862
分母
1,555
割合
55.4%

2024

増配社数
912
分母
1,555
割合
58.6%

2025

増配社数
974
分母
1,555
割合
62.6%

2026

増配社数
975
分母
1,555
割合
62.7%

5. 自分の銘柄では、何を確かめる?

  • 増配の回数だけでなく、増配が止まった年が据置だったのか減配だったのかを確かめる。
  • 純利益、営業CF、期末の現金を分けて、同じ年度の前年差を読む。
  • 普通配当と特別・記念配当を分け、会社の株主還元方針を原資料で確かめる。
補足:対象・定義・限界対象・定義・限界

情報の締切は2026年10月4日。確定・訂正済みの年間配当(総額)を、株式分割を調整した共通の株数で比べています。決算期間が通常(350〜380日)で同じ決算月が続く年度を使い、欠損をゼロで埋めることはしていません。「年度」は発表した年ではなく、決算期末の年です。

年ごとの集計は、その年に比較できた全企業(延べ24,611企業年)と、8年すべてのデータが揃う2,177社を分けています。後者は、その後もデータが揃い続けたという条件で選んだ企業群です。最新の収録企業から出発しているため、上場廃止などで収録されていない企業が抜け、存続した企業に偏ります。

翌年度の比較は、基準年度2019〜2024年の15,139企業年(3,056社)。基準年度に配当があり、前年度・基準年度・翌年度を比べられる件を使います。連続増配の回数は基準年度までに確認できた分だけを数え、欠損や復配をまたいで数えないため、実際より少なく出ることがあります。

利益・営業CF・現金の図は、3指標が揃う6,814企業年で、そのうち3年以上連続で増配した企業は1,364企業年です。区分は集計の前に決めています。30件未満の区分は補足で件数だけを示し、年度を同じ重みで平均した結果も補足に載せています。同じ会社が複数年入ること、年度・業種・規模の違い、比較の数が多いことによる影響は残ります。

キャッシュフローと現金は、原資料の円単位・数値・連結範囲を照合しました。純利益は親会社株主帰属であることと1株当たり利益の株数との整合を確認しましたが、利益の原資料の通貨・単位をすべて独立に監査したわけではありません。当時に入手できた情報と訂正の履歴を完全に再現した分析ではなく、後から見た実績の関係です。因果の効果、将来の予測、売買の推奨ではありません。

補足の東証比較は、現在のプライム・スタンダード区分から、6期を比べられた3月決算1,555社(現在は上場していない31社を含む)を選んだ別の企業群です。2023年当時の市場区分やPBRを再現した比較ではなく、1・2節の企業群とも混ぜていません。

出典

全体の集計:Stock Clubに収録している配当・決算の実績。保存した元データから図表の値を計算し直して確認しています。全企業の原資料をすべて監査した分析ではありません。2社の例は、以下の原資料で照合しました。

※本記事は情報提供を目的とし、特定の銘柄の売買を勧めるものではありません。個別の数値や条件は、最新の会社開示をご確認ください。

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