
【ACCESS 2027年1月期 第2四半期決算】ネットワーク事業牽引で2桁増収・大幅赤字縮小、通期黒字化計画と内部管理体制審査の進捗を詳解
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公開日時: 2026/09/11 10:03
Sentiment Analysis

株式会社ACCESSの2027年1月期(第43期)第2四半期(中間期)決算は、前期に獲得したネットワーク事業の大型案件が寄与し、 前年同期比で大幅な増収および営業損益の改善 を達成しました。一方で、一部案件の収益認識期ずれやIoT事業における保守的な費用見積もりの影響を受け、期初公表値に対しては赤字幅がやや拡大しての着地となっています。
本レポートでは、業績の全体像から各セグメント別の状況、特別注意銘柄指定に伴う内部管理体制の改善状況、そして通期黒字化に向けた計画までを詳細に解説します。
1. 2027年1月期 第2四半期 業績ハイライト

当第2四半期累計期間における業績は、売上高が 10,578百万円(前年同期比+16.8%、1,523百万円増) 、営業損益は ▲779百万円(前年同期比+1,209百万円の大幅改善) となりました。
上記のスライドにある通り、前期に受注したネットワーク事業における大型案件の売上計上が本格化したことが、前年同期比での大幅な増収増益を強力に牽引しました。一方で、当初の公表計画(売上高10,800百万円、営業損益▲300百万円)と比較すると、IoT事業における一部案件での保守的な費用見積もり計上や、ネットワーク事業における一部案件の収益期ずれが発生したことにより、計画対比では赤字が拡大した結果となっています。
2. 売上高および営業損益の増減要因分析
中間期の売上高および営業利益の増減要因をブレイクダウンすると、各事業の明暗と構造変化が明確に現れています。
売上高の増減要因
前年同期(9,055百万円)からの変動要因は以下の通りです:
- IoT事業の減収 :▲1,418百万円(前期の大型案件反動減によるもの)
- Webプラットフォーム事業の減収 :▲147百万円(国内ライセンス売上の期ずれ等)
- ネットワーク事業の増収 :+3,086百万円 (大型案件の寄与)
IoT事業の反動減を、ネットワーク事業の力強い伸び(前年同期比2倍以上)が完全に吸収し、全体として16.8%の増収を確保しました。
営業利益の増減要因
前年同期(▲1,989百万円)から大幅に改善した営業利益の要因分解は以下の通りです:
- ネットワーク事業の損益改善 :+2,004百万円 (大幅な増収に伴う収益性改善)
- IoT事業の減益 :▲497百万円(売上減少および一部不採算・追加開発コストの保守的見積もり)
- Webプラットフォーム事業の減益 :▲187百万円
- 連結調整額等 :▲109百万円
ネットワーク事業の収益力向上が全体の損益を力強く押し上げたものの、IoT事業のコスト先行と期ずれにより、当初会社計画の営業損益▲300百万円には届きませんでした。
3. セグメント別の詳細動向
(1) ネットワーク事業:大型案件をテコに大幅成長
- 売上高 :5,745百万円 (前年同期2,659百万円から約2.16倍)
- セグメント損益 :▲589百万円 (前年同期▲2,594百万円から約20億円改善)
ネットワーク事業は、前期に受注した大型案件の売上計上が進み、前年下期(5,829百万円)と同等の高水準な売上規模を維持しています。一部案件で収益認識の期ずれが発生したものの、全体としては概ね順調に推移しています。さらに、大型案件以外の通常受注案件についても前年同期比で増加傾向にあり、事業基盤の裾野が広がっています。
(2) IoT事業:前年大型案件の反動と費用の保守的見積もり
- 売上高 :3,859百万円 (前年同期5,275百万円)
- セグメント損益 :▲113百万円 (前年同期384百万円)
IoT事業は、前年同期に存在した大型案件の反動により減収となりました。主力であるプロフェッショナルサービス(コンサルティングを含むオーダーメイド開発)の受注・売上自体は順調に成長しているものの、一部案件において将来発生しうる開発費用などを保守的に見積もって引当・計上したことがセグメント損益を圧迫しました。台湾事業に関しては売上回復に遅れが見られるものの、コスト効率化が進展し、営業損益ベースでは回復基調にあります。
(3) Webプラットフォーム事業:想定線での着地
- 売上高 :973百万円 (前年同期1,120百万円)
- セグメント損益 :▲90百万円 (前年同期96百万円)
国内市場において前年同期に計上されていた一部ライセンス売上の影響を受け、前年同期比では減収減益となりましたが、海外拠点(欧州・その他)を含め、概ね当初想定に沿った進捗となっています。
4. ガバナンス・内部管理体制の整備状況

ACCESSにとって極めて重要なトピックである「内部管理体制の整備・運用」について、スライドに記載されたタイムラインの通り着実なステップを踏んでいます。
- 2025年8月27日 :東京証券取引所より 特別注意銘柄に指定
- 2026年1月30日 :改善計画・状況報告書を提出
- 2026年8月26日 :ガバナンス改善の取り組みが軌道に乗ったことを受け、 新たな経営体制へ移行
- 2026年8月27日 :内部管理体制の整備・運用状況をまとめた「 内部管理体制確認書 」を東京証券取引所へ提出
- 現在 :提出した確認書に基づき、 東京証券取引所による内部管理体制等の審査中
会社側は、新たな経営体制のもとで内部管理体制の実効性ある運用・定着を引き続き推進していく方針を示しています。
5. 2027年1月期 通期業績予想と黒字化計画

2027年1月期の通期連結業績予想について、会社側は期初予想を据え置いています。
- 売上高 :23,000百万円 (前期比+19.7%、3,784百万円増)
- 営業利益 :800百万円 (前期▲2,688百万円から 黒字転換 、+3,488百万円)
- 経常利益 :840百万円 (前期▲2,635百万円から黒字転換、+3,475百万円)
- 親会社株主に帰属する当期純利益 :610百万円 (前期▲3,398百万円から黒字転換、+4,008百万円)
中間期時点での営業損益は▲779百万円の赤字ですが、通期営業利益800百万円の達成に向けては、下期(第3・第4四半期)で約15.8億円の営業利益を稼ぎ出す計画となります。
通期セグメント別計画の内訳
- ネットワーク事業 :売上高 13,000百万円(前期比+53.1%) 、セグメント利益 400百万円 (前期▲3,149百万円から黒字化)
- IoT事業 :売上高 7,650百万円(前期比▲9.7%) 、セグメント利益 350百万円(前期比+13.4%)
- Webプラットフォーム事業 :売上高 2,350百万円(前期比+4.1%) 、セグメント利益 50百万円(前期比▲75.7%)
通期の全社黒字化を牽引する最大のドライバーは ネットワーク事業の大幅増収(前期比+45億円)と黒字化(セグメント損益で約35.5億円の改善) です。IoT事業も下期に利益回復を見込み、通期で増益(350百万円)を計画しています。
6. まとめと今後の注目点
ACCESSの2027年1月期第2四半期決算は、 ネットワーク事業の大型案件が業績を大きく押し上げ、前年同期比で大幅な損益改善 を示した一方、IoT事業の保守的引当や期ずれにより中間期計画値に対しては下振れました。しかし、通期での 売上高230億円・営業利益8億円の黒字化ターゲット は維持されています。
今後の注目ポイントは以下の通りです:
- ネットワーク事業の収益期ずれ解消と下期売上拡大の確度
- IoT事業における採算性の回復とプロフェッショナルサービスの伸長
- 東京証券取引所による内部管理体制審査の進展および特別注意銘柄指定解除の動向
個別の投資に関する推奨やアドバイスを提供することを意図しておりません。ここで述べられている意見や見解は、あくまでも各記事の個人的見解です。