
中国AI企業、AnthropicのClaudeを不正利用か
CNBC
公開日時: 2026/09/11 01:15
米AI企業Anthropicは、中国のAI(人工知能)企業であるアリババ(Alibaba)やMoonshot AI、DeepSeekなどが、同社の対話型AI「Claude(クロード)」の出力を不正に利用して、自社モデルのトレーニングを行っていたと発表しました。
Anthropicによると、これらの企業は「不正な蒸留(illicit distillation)」と呼ばれる手法を用いていました。これは、高性能なAIモデルの出力を利用して、別のAIモデルをトレーニングし、その能力を模倣するプロセスです。同社は、この活動が2025年12月から2026年8月にかけて検出・阻止されたと報告しています。
報告書によれば、アリババはClaudeの出力を利用して、自社の「Qwen」モデルのトレーニングに活用していました。特に、2026年5月から7月にかけて、1億5100万件を超えるClaudeとのやり取りがこの目的で利用されたとされています。ピーク時には、1日あたり約300万件のやり取りが3500以上の不正アカウントを通じて行われていたとのことです。さらに、アリババはClaudeを、強化学習やモデルアーキテクチャといった広範なAI研究にも利用していたと指摘されています。
Moonshot AIは、同社のAIモデル「Kimi」のユーザーからのリクエストの一部を、秘密裏にClaudeに転送し、その応答をユーザーに提供していました。ユーザーはKimiを利用していると思っていましたが、実際にはClaudeの応答を受け取っていた形です。2026年7月の10日間だけでも、約30万件のリクエストがClaudeに転送され、その大部分は高性能モデル「Claude Opus」に向けられていました。これらのリクエストは、シンガポールや日本に拠点を置くとみられる5380以上のアカウントを通じてルーティングされていました。Moonshot AIは、これらのやり取りの一部を保存し、Claudeの推論プロセスを抽出して自社モデルのトレーニングデータとして利用していたとされています。5月から7月にかけて、2300万件以上のやり取りがMoonshot AIに関連するものとして特定されました。
さらに、DeepSeekも同様の手法を用いており、顧客に通知することなくClaudeとのやり取りを転送し、モデルのトレーニングに利用していました。Anthropicは、2026年7月の14日間に1200万件以上の「蒸留攻撃」がDeepSeekによって行われたことを確認しています。
Anthropicは、これらの不正な活動には機密情報が含まれている可能性があり、プライバシー法や各社の利用規約に違反する可能性があると指摘しています。今回の報告書は、AIモデルの悪用に関する広範な調査の一環として発表されました。
Source: CNBC
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