
鎌倉新書 2027年1月期 第2四半期決算:全主要指標で過去最高を更新、介護・官民協働の高成長と「終活インフラ」確立に向けた構造改革
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公開日時: 2026/09/10 09:58
Sentiment Analysis

1. 2027年1月期 第2四半期 決算ハイライト:主要指標すべてで過去最高を達成
株式会社鎌倉新書の2027年1月期第2四半期(累計)決算は、売上高・営業利益・EBITDA・親会社株主に帰属する当期純利益の すべての主要指標において過去最高を更新 する力強い決算となりました。

上のスライドが示す通り、第2四半期累計の 連結売上高は4,596百万円(前年同期比+14.4%) 、連結営業利益は799百万円(前年同期比+35.3%) 、EBITDAは995百万円(前年同期比+37.0%) 、親会社株主に帰属する当期純利益は531百万円(前年同期比+38.4%) と、増収率を大幅に上回る大幅な増益を達成しています。
利益率の面でも、 連結営業利益率は前年同期の14.7%から17.4%へと+2.7ポイント改善 しました。この好調な業績を牽引したのは、従来の強みである終活領域のオーガニックな成長に加え、 介護事業(前年同期比+59.2%) や官民協働事業(前年同期比+34.1%) といった新規・成長領域の急拡大、さらに全社で注力している クロスユース(複数サービス利用&成約)が前年同期比+77.4% と劇的に伸長したことです。
2. セグメント別業績動向:介護・官民協働の急伸と葬祭の単価増
第2四半期累計の事業別売上高の内訳および前年同期比較は以下の通りです。
- お墓事業 :売上高 1,411百万円(前年同期比+11.3%)
- 葬祭事業 :売上高 878百万円(前年同期比+20.8%)
- 官民協働事業 :売上高 630百万円(前年同期比+34.1%)
- 介護事業 :売上高 537百万円(前年同期比+59.2%)
- 少額短期保険事業 :売上高 489百万円(前年同期比+4.9%)
- アセットマネジメント事業(相続等) :売上高 396百万円(前年同期比+3.0%)
- その他 :売上高 252百万円(前年同期比▲34.0%)
各事業の詳細動向
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介護事業の急拡大 介護事業は、堅調なWeb流入に加えて オフライン営業体制の強化 が奏功し、四半期ベース(2Q単体)の売上高は 271百万円(前年同期比+71.8%) 、営業利益は 33百万円(前年同期比+40百万円の黒字転換) となりました。成約数が前年同期比+30.5%と大きく伸長したことが高成長を牽引しています。
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官民協働事業の高収益化 官民協働事業は、2Q単体で売上高 402百万円(前年同期比+51.1%) 、事業利益 169百万円(前年同期比+101.3%) と倍増を記録しました。政令指定都市や特別区をはじめとする全国の自治体との提携が進み、 提携自治体数は合計543自治体 まで拡大しています。
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葬祭事業の単価上昇と収益性向上 葬祭事業は、2Q単体で売上高 424百万円(前年同期比+20.9%) 、事業利益 218百万円(前年同期比+36.9%) を達成しました。成約単価が 144,807円(前年同期比+12.8%)と過去最高 を記録し、利益率向上に大きく貢献しています。
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お墓事業・相続事業の堅調推移 お墓事業は2Q単体で売上高 736百万円(前年同期比+9.3%) と獲得効率最適化を維持した広告投下を継続。相続事業(アセットマネジメント)も紹介数・成約数ともに復調傾向を示し、高水準の成約単価を維持しています。
3. 費用構造の推移と強固な財務基盤
費用の合計は第2四半期単体で1,897百万円(人件費等730百万円、広告宣伝費458百万円、償却費102百万円、その他605百万円)となり、 成長投資(人的投資等)を進めつつも適切なコストコントロール が実行されています。
財務面においては、2026年7月末時点での総資産は 7,711百万円 、純資産は 6,078百万円 となっています。配当金の支払い等により流動資産および現預金が減少したものの、 自己資本比率は75.1% と前事業年度末と同等の極めて強固で健全な財務水準を維持しています。
4. 通期業績予想に対する進捗と達成見通し
2027年1月期の通期連結業績見通しは、以下の通り据え置かれています。
- 売上高 :10,500百万円(前期比+25.9%) [進捗率:43.8%]
- 営業利益 :1,700百万円(前期比+25.8% ※実質ベース) [進捗率:47.0%]
- EBITDA :2,075百万円(前期比+25.5%) [進捗率:48.0%]
利益指標については計画を上回るペースで進捗しており、前年同期比の増加率でも通期見通しを上回るペース(営業利益+35.3%増)で推移しています。下期に向けては、既存事業のオーガニック成長に加え、 SOMPOホールディングスとの資本業務提携に基づく取り組みの本格化 、他社アライアンス、そしてクロスユースのさらなる加速によって通期目標を達成する見込みです。
5. 中期経営計画(2028年1月期)と長期ビジョン(2035年)の成長ストーリー
鎌倉新書は、「2035年に国民の生活を支える社会基盤=終活インフラの定着( 売上高500億円以上・営業利益100億円以上 )」を長期ビジョンとして掲げています。そのマイルストーンとなる新中期経営計画(2028年1月期)では、 売上高127億円、営業利益26億円(営業利益率20.5%)、EBITDA 30億円 を目指しています。

上記の戦略骨子スライドに示されている通り、同社はこの成長目標を達成するために「 クロスユースの強化 」「 集客チャネルの多様化 」「 サービスの拡充 」という3つの成長ドライバーを掛け合わせる戦略を推進しています。
- クロスユースの強化 :システムリプレイスメントによる共通データの蓄積と、AIを活用した横断的マーケティングの強化。
- 集客チャネルの多様化 :従来のWeb(オンライン集客)に加え、自治体連携やオフライン営業機能を立ち上げ、顧客接点を多面化。
- サービスの拡充 :供養(こころ)領域から、相続等の資産(おかね)領域、介護や健康等の身体(からだ・アクティブ)領域へとサービスラインナップを拡大し、顧客生涯価値(LTV)を最大化。
6. 戦略進捗の具体事例:自治体連携の加速と介護オフライン営業
戦略骨子の実行力は、足元のKPI推移にも顕著に表れています。

上図左側のグラフの通り、 提携自治体数は543自治体 まで順調に拡大しており、住民向け終活支援(エンディングノート配布、終活べんり帳、おくやみハンドブック、終活チャットボット、おくやみ手続きナビ等)の導入が進んでいます。この強固な自治体ネットワークは、同社にとって極めて高い参入障壁を持つオフライン集客基盤となっています。
また、上図右側の通り、介護事業においてはオフライン営業人員の増強により、 介護斡旋売上高に占めるオフライン経由の比率が42.1%(2Q実績で100百万円) に達しています。Web集客だけに依存せず、地域に密着した対面相談や施設アライアンスを組み合わせることで、成約率と売上規模の飛躍的な拡大を実現しています。
さらに、クロスユースの売上高は第2四半期単体で 1.64億円(前年同期比+69.3%) に達し、2028年1月期の連結売上高に占める比率目標(約13%水準)に向けて急速にシェアを高めています。
7. 生産性向上とAIネイティブオペレーション、株主還元方針
AIネイティブ開発・オペレーションの推進
開発部門では、要件定義からコーディング、レビュー、反映の全工程にAIエージェントを組み込み、開発リードタイムを劇的に短縮しています。事業部門のオペレーションにおいても、営業実績分析(年換算約1,020万円削減効果)、競合比較・広告分析(年換算約170万円削減効果)、通話音声の自動判定や応対履歴作成のAI要約など、 徹底した業務工数の削減とデータ品質の向上を両立 し、少数精鋭で事業拡大を支える体制を構築しています。
株主還元方針と配当計画
同社は「配当性向100%もしくは1株あたり配当20円のいずれか低い方」を基本方針として掲げています。 2027年1月期の年間配当予想は1株当たり20.00円(配当性向74.9%) を予定しており、2028年1月期についても成長投資(ITシステム、M&A、人的投資等)を優先しつつ当該配当方針を維持する予定としています。
まとめ
鎌倉新書の2027年1月期第2四半期決算は、 主力の供養領域における収益性向上 に加え、 介護事業の黒字定着と急成長 、自治体連携を通じた官民協働事業の基盤拡大 、そして 全社的なクロスユースとAIオペレーションの定着 により、質・量ともに高水準な成長を実現していることが確認できる内容となりました。
個別の投資に関する推奨やアドバイスを提供することを意図しておりません。ここで述べられている意見や見解は、あくまでも各記事の個人的見解です。