
インフレ時代に強い「新・安全資産」4選
MarketBeat
公開日時: 2026/09/08 15:15
Sentiment Analysis
かつて「安全資産」とされた投資対象の定義が、米ドルの価値低下とともに変化しています。インフレ下でも価格決定力を持つ企業が、新たな安全資産として注目されています。
米国では、巨額の財政赤字や住宅価格の高騰、一部の巨大テクノロジー企業に牽引されたS&P500指数の上昇など、表面的な数字と実体経済との間に乖離が見られます。特に、マグニフィセント・セブン(Magnificent Seven)と呼ばれる7社を除くと、市場全体の勢いは鈍化しています。
こうした状況下で、保有するドルの価値が目減りしていく場合、従来のディフェンシブ投資(景気変動の影響を受けにくいとされる投資)は十分な効果を発揮しなくなります。かつては、配当利回りが高く、値動きの少ない銘柄が安全資産とされてきましたが、これは通貨価値が安定しているという前提に基づいたものでした。
「安全資産」の定義が再考されるべき時期
Weiss Ratingsの調査ディレクターであるギャビン・マガー氏は、「安全性」の定義を見直す必要があると指摘しています。従来の安全資産とは、成長性は低いものの、配当を支払うことで投資家がその事実を受け入れることを意味していました。しかし、新しい安全資産は、周囲のコストが上昇しても、それ以上に収益が改善するような構造的な価格決定力を持つ企業に求められています。
マガー氏の基準を満たす企業として、4つの異なる分野から4銘柄が挙げられています。
コカ・コーラ(KO): コスト上昇を上回る値上げ力
コカ・コーラは、64年連続で配当を増やし続けており、これは単なる慣習ではなく、同社の実力を示すものです。第2四半期には、純収益が7%増の133.8億ドル、オーガニック収益が6%増、世界での販売数量も5%増加しました。調整後営業利益率は35.6%に達し、通期の業績見通しも引き上げられました。
同社の強みは、ブランド力だけでなく、価格設定のメカニズムにあります。世界的な販売量を背景に、わずかな値上げが大きな収益増につながります。インフレは、このビジネスモデルを脅かすどころか、むしろ追い風となっています。
マスターカード(MA): 取引額に応じた手数料収入
マスターカードは、取引額の一定割合を手数料として受け取るビジネスモデルを採用しています。これにより、インフレで取引額が増加すれば、手数料収入も自動的に増加します。第2四半期には、純収益が14%増の93億ドルとなりました。
ウィートン・プレシャスメタルズ(WPM): 金属価格上昇の恩恵
ウィートン・プレシャスメタルズは、貴金属の購入契約を通じて、実質的に金属価格の上昇から直接的な恩恵を受けるビジネスモデルを持っています。金や銀などの価格が上昇すると、同社の収益も増加します。これは、インフレヘッジとして機能する可能性があります。
カナディアン・ナショナル鉄道(CNI): 独占的なインフラ資産
カナディアン・ナショナル鉄道は、カナダ全土を網羅する広範で代替不可能な鉄道インフラを保有しています。この独占的な地位は、強力な参入障壁となり、同社に安定した収益をもたらします。インフレ下でも、インフラの重要性は変わらず、むしろ輸送需要の増加とともに収益を押し上げる可能性があります。
これらの企業は、インフレやドルの価値低下といったマクロ経済の変化に対応できる、新たな「安全資産」としての可能性を秘めていると考えられます。
Source: MarketBeat
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