
アシュモア、通期決算は明暗分かれるも株価は回復
Proactive Investors
公開日時: 2026/09/07 08:25
新興国市場に特化した資産運用会社アシュモア・グループ(ASHM)の株価は、7日のロンドン市場で一時下落したものの、その後回復しました。同社は同日発表した通期決算で、最終利益は増加したものの、調整後ベースでは市場予想を下回る結果となりました。
発表によると、税引き前利益は前年比17%増の1億2690万ポンドとなり、希薄化後1株当たり利益(EPS)も28%増の15.0ペンスに達しました。これは、シードキャピタル・プログラム(運用会社が自己資金で投資ファンドを立ち上げるプログラム)からの8250万ポンドの利益計上が寄与した形です。
運用資産残高(AUM)は13%増加し、540億ドルとなりました。これは、27億ドルの新規資金流入と37億ドルの投資パフォーマンスによる押し上げが要因です。
しかし、市場のアナリストからは、調整後ベースでの業績は市場予想を下回ったとの指摘が出ています。例えば、キャベンディッシュ証券は、調整後EBITDA(利払い・税引き・減価償却前利益)が3570万ポンドとなり、コンセンサス予想を約32%下回ったと分析しています。また、調整後純収益も1億3560万ポンドと、予想を下回りました。特に、パフォーマンスフィー(運用成績に応じた成功報酬)は140万ポンドにとどまり、失望を招きました。
アシュモアは、調整後純収益が主にパフォーマンスフィーの低下を反映し、前年比7%減少したと説明しています。調整後EBITDAも5250万ポンドから3570万ポンドへと減少しました。
こうした中、キャベンディッシュ証券は、新興国市場へのセンチメント(投資家心理)の改善や、さらなる顧客資金の配分が見込まれることから、同社の見通しは「ポジティブ」だと評価しています。アシュモア自身も、投資パフォーマンスの向上と新興国市場への投資意欲の高まりにより、追加の資金流入を取り込むのに有利な立場にあるとの見方を示しました。
一方で、キャベンディッシュ証券は、新興国市場ファンドへの資金流入の改善期待はすでに株価に織り込まれているとの見方から、投資推奨は「売り」のまま据え置いています。
Source: Proactive Investors
個別の投資に関する推奨やアドバイスを提供することを意図しておりません。ここで述べられている意見や見解は、あくまでも各記事の個人的見解です。