
J.M.スマッカー、一時要因除くと増益率は鈍化も、借入金削減で株価上昇
MarketBeat
公開日時: 2026/09/02 17:45
Sentiment Analysis
米食品大手J.M.スマッカー(SJM)の株価が、2027会計年度第1四半期(2027年1-3月期)決算発表を受けて約12%上昇しました。1株当たり調整後利益(EPS)は2.22ドルの市場予想を大幅に上回る3.24ドルを記録しましたが、このうち84セントは関税還付による一時的な利益でした。一時要因を除くと、市場予想を上回ったのは約26%となり、アナリストからは今後の持続性について疑問視する声も出ています。
売上高は前年同期比5%増の22.2億ドルとなり、市場予想の21.3億ドルを上回りました。しかし、この増収の主な要因は販売数量の増加ではなく、価格引き上げによるものでした。特にコーヒー価格の上昇が売上高の4%超の成長を牽引しました。販売数量ではなく価格で売上を伸ばす傾向は、スマッカーに限らず多くの生活必需品メーカーが直面している課題です。同社は通期の純売上高見通しで1%から2%の減少を見込んでおり、長期的な需要の伸びには陰りが見られます。
それにもかかわらず、アナリストが目標株価を引き上げている背景には、同社のバランスシートの改善があります。J.M.スマッカーは2023年に、人気菓子「ツインキー」などを展開するホステス・ブランドを約56億ドルで買収しました。この買収に伴い、約9億ドルの純有利子負債を引き継ぎました。買収資金のために新たに借入を行ったことで、同社のレバレッジ比率(負債の対自己資本比率)は上昇し、ムーディーズやS&Pといった格付け会社は格付けアクションに影響が出ると指摘していました。
同社は、純有利子負債EBITDA倍率を3倍未満に引き下げる目標を掲げていましたが、今四半期には目標を約1年早く達成し、2.9倍となりました。前年同期は3.8倍でした。この有利子負債の削減は、他の財務指標にも好影響を与えています。フリーキャッシュフローは前年同期のマイナス94.9百万ドルからプラス337.3百万ドルに、営業キャッシュフローもマイナス10.6百万ドルからプラス425.7百万ドルへと大幅に改善しました。
EPSの数字以上に、この有利子負債の削減は長期投資家にとって最も重要な点と言えます。借入金の削減はEPSの押し上げほど注目されにくいですが、生活必需品メーカーの企業価値評価を大きく左右する可能性があります。有利子負債の低減は、J.M.スマッカーにさらなる財務的な柔軟性をもたらすと考えられます。
Source: MarketBeat
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