
ペイパル、買収話消滅で自力再建へ
Seeking Alpha
公開日時: 2026/08/29 14:45
オンライン決済大手ペイパル(PYPL)の買収観測が消滅し、同社の将来は経営陣による単独での事業再建と利益率回復にかかっている。最近の第2四半期決算では、総決済額(TPV)は前年同期比10%増の4864億5000万ドルと堅調だったものの、取引利益(Transaction Margin Dollars)は同1%増の39億ドルにとどまった。
サービス別では、VenmoのTPVが14%増、決済サービスプロバイダー(PSP)の取扱高が13%増、BNPL(後払い決済)が26%増、Pay with Venmoは44%増と、多くの分野で成長が見られた。しかし、TPVの伸びに対して利益の伸びが鈍化したことは、利益率の低下を示唆している。
ペイパルは現在、予想株価収益率(PER)で約10倍の水準で取引されている。アナリストらは、2028年から2029年にかけてEPS(1株当たり利益)成長率が9%程度まで加速すると予想している。しかし、アクティブアカウント数の伸びはわずか0.3%にとどまっており、一方で営業費用の伸びが7~8%に達し、さらにテイクレート(決済手数料率)の低下も予想されることから、利益の回復軌道に乗るには課題が多い。
以前は、米決済サービスStripeと投資会社Advent Internationalによる買収の可能性が取り沙汰されていたが、この話はなくなった。これにより、ペイパルの株価は、経営陣の手腕と事業運営の実行力のみにかかっている状況となった。過去の報道以降、ペイパルの株価は18%上昇している。
ペイパルは、デジタル決済分野における長年のリーダーシップと、Venmoのような強力なブランドを持つ。しかし、競争の激化や、BNPLなどの新たなサービスへの投資負担、そして利益率の改善が急務となっている。今後のペイパルの戦略、特にコスト管理と収益性の向上策が、投資家の評価を左右する重要な要素となるだろう。
Source: Seeking Alpha
個別の投資に関する推奨やアドバイスを提供することを意図しておりません。ここで述べられている意見や見解は、あくまでも各記事の個人的見解です。