
米ケーブルテレビ最大手誕生、チャーターとコックスが合併完了
Forbes
公開日時: 2026/08/20 16:25
米ケーブルテレビ最大手のチャーター・コミュニケーションズ(Charter Communications)は20日、コックス・コミュニケーションズ(Cox Communications)との345億ドル(約5兆円超)規模の合併を完了したと発表しました。これにより、米国のケーブルテレビ業界における新たな巨大企業が誕生しました。
今回の合併により、チャーターの顧客基盤は現在の3100万人から、コックスの600万人を加え3700万人に拡大します。両社は19年ぶりの大型合併となり、米国の45州でサービスを展開することになります。
チャーターは、非公開企業だったコックスを株式と40億ドルの現金で買収しました。また、ジョン・マローン氏率いるリバティ・ブロードバンド(Liberty Broadband)も、チャーターへの出資比率を高める形で株式交換により合併に参加しました。新会社の名称はコックス・コミュニケーションズとなり、チャーターの前社長兼CEOであるクリス・ウィンフリー氏が引き続きCEOを務めます。
合併完了は、先週カリフォルニア州公共事業委員会(CPUC)が規制当局としての最終承認を下したことを受けてのものです。同委員会は、両社が消費者保護策やカリフォルニア州でのブロードバンド網拡張への投資を確約したことを条件に、合併を承認しました。
消費者への影響
合併完了に伴い、コックスの約600万人の顧客は9月中旬からチャーターの「スペクトラム(Spectrum)」ブランドのインターネット、モバイル、テレビサービスを利用できるようになります。特に、コックスのインターネット契約者で、コックスのモバイルサービスを契約していない顧客には、1年間の無料モバイル回線が提供されます。
カリフォルニア州との合意事項として、新会社は2時間以上のサービス停止に対する自動的な料金割引や、一般顧客向けの機器交換手数料の廃止といった消費者保護策を導入します。さらに、カリフォルニア州のケーブル網のアップグレードに2億7500万ドルを投資し、今後5年間、地域の学校、図書館、コミュニティセンター50カ所に無料Wi-Fiを提供することも約束しました。
背景と評価
コックス・コミュニケーションズは、フォーブス誌の2026年版「アメリカの富豪ランキング」で380億ドルの資産を持つコックス家が所有していました。コックス・エンタープライゼスは、自動車業界のケリー・ブルーブック(Kelley Blue Book)やオートトレーダー(Autotrader)などを傘下に持つコックス・オートモーティブ(Cox Automotive)や、アトランタ・ジャーナル・コンスティテューション紙なども所有しています。
ジョン・マローン氏は「ケーブルカウボーイ」の異名を持つメディア王で、その資産は114億ドルと推定されています。同氏は2013年からリバティ・ブロードバンドを通じてチャーターに出資してきました。マローン氏は今回の合併について、「より強力で競争力のある企業が生まれ、さらなる投資とイノベーションを推進できる。リバティ・ブロードバンドの株主にとっても、その将来に直接的な関与ができることになる」との声明を発表しました。
チャーターとコックスは2025年5月に合併契約を発表しましたが、連邦通信委員会(FCC)など各規制当局の審査を受けてきました。FCCは今年2月、チャーターがコックスの海外雇用を18ヶ月以内に米国国内に移転させること、最低時給を20ドルに引き上げること、連邦政府の福利厚生制度へのアクセスを提供することなどを確約したことを受け、合併を承認しました。また、トランプ政権の方針に沿う形で、ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン(DEI)に関する取り組みを終了することにも合意しました。
Source: Forbes
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