
小売決算とNVIDIAに注目
See It Market
公開日時: 2026/08/19 03:05
Sentiment Analysis
今週は、米国の第2四半期決算発表の最終盤を迎える。特に、ウォルマート(WMT)やターゲット(TGT)といった小売大手各社の決算や、AI(人工知能)半導体大手のNVIDIA(NVDA)の決算に市場の視線が集まっている。
家計は節約志向、小売業界に明暗
米国の消費者は依然として支出を続けているものの、価格重視の姿勢が強まっている。全米小売業協会(NRF)は、新学期商戦の売上高が過去最高の1468億ドルに達すると予測しているが、家計は予算をやりくりするため、早期のセールや割引販売に頼る傾向が顕著だ。堅調な小売売上高は全体的な需要が鈍化していないことを示唆しているが、労働市場の冷え込みやミシガン大学消費者信頼感指数の低迷は、消費者の選択眼を鋭くさせている。必需品を優先し、価格競争力のある小売業者を選ぶ動きが広がっている。
こうした節約志向の高まりは、小売業界の決算に明暗を分ける要因となりそうだ。食料品事業が好調なウォルマート(WMT)は、高所得層の顧客も取り込み、優位なポジションを維持するとみられる。一方、衣料品やホームグッズといった裁量支出(嗜好品など)の比率が高いターゲット(TGT)は、逆風に直面する可能性がある。また、住宅ローン金利の高止まりと住宅市場の停滞は、ホーム・デポ(HD)やロウズ(LOW)といった住宅リフォーム関連企業の大型プロジェクトを遅らせており、小規模な修繕やプロ(法人)向けの販売に焦点が移っている。
こうした中、インフレに疲弊した消費者がブランド品の値引きを求めて殺到するオフプライス(割引)小売大手のTJXカンパニーズ(TJX)やロス・ストアーズ(ROST)は、恩恵を受けるトップ候補として注目されている。
AIブームの行方、NVIDIA決算が試金石に
小売業界以外では、AIブームの行方を占う上で、NVIDIA(NVDA)の決算が最大の試金石となる。投資家は、大手クラウド事業者(ハイパースケーラー)による巨額の設備投資が、持続的な企業収益に結びついているのか、それとも市場が一時的な調整局面を迎えているのかを注視している。ソフトウェアの収益化やシステムコストの上昇に対する懐疑的な見方から、テクノロジー株のセンチメントは一時的に不安定になっているものの、次世代チップの投入に伴うハードウェアやインフラへの需要は依然として堅調だ。NVIDIAの業績見通しは、ハードウェア主導のAIラリーが再び勢いを取り戻すのか、それともバリュエーション(株価評価)の再考を迫られるのかを左右する重要な材料となるだろう。
CEOの信頼感は改善傾向
一方、企業の経営者の不確実性を示す独自の指標である「レイテッド・アーニングス・レポート・インデックス(LERI)」は、第2四半期決算シーズンにおいて、第1四半期に比べて低下した。LERIは、時価総額2億5000万ドル以上の上場企業の決算発表日の異常値(予定から大幅にずれること)を追跡するもので、基準値100を上回ると企業の不確実性が高いことを示し、100を下回ると企業が短期的な見通しを比較的把握できていることを示唆する。第2四半期決算シーズン(第3四半期にデータ収集)のLERIは62となり、基準値を下回った。これは、企業が経済状況に対する確信度を高めていることを示しており、第1四半期の73から改善している。
決算シーズンも終盤に
第2四半期決算発表の主要な週も終盤に差し掛かり、今回発表される737社の決算をもって、対象となる1万1000社以上のグローバル企業のうち、73%の企業が発表を終えることになる。
Source: See It Market
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