
自動車大手、イラン情勢と円高の二重苦に直面
CNBC
公開日時: 2026/08/17 05:35
日本の自動車メーカーが、中東情勢の緊迫化と円高進行という二つの逆風に直面している。
トヨタ自動車(7203)、ホンダ(7267)、日産自動車(7201)といった大手各社は、直近の四半期決算で歴史的な円安の恩恵を受けていた。特にトヨタとホンダは通期業績予想を上方修正し、日産も約2年ぶりの黒字を達成した。しかし、今後は外部要因が必ずしも好意的ではなくなる可能性がある。
今年8月、日本政府と米国財務省は、1ドル=163円台まで下落した円相場を是正するため、異例の円買い介入を実施した。日本の自動車メーカーは伝統的に、円安が輸出車両の価格競争力を高め、海外市場での競争力を向上させるため、円安を追い風としてきた。今回の介入は、こうした状況に警鐘を鳴らすものとなった。
モーニングスターのアナリスト、ビンセント・サン氏は「政府の介入によって円が強化されれば、日本の自動車メーカーにとってはマイナスとなる」と指摘する。
サン氏によると、円高は自動車メーカーに対し、海外市場での価格引き上げによる市場シェアの低下、あるいは海外で得た利益の円換算価値の低下による営業利益の圧迫という選択を迫ることになる。バーンスタインのアナリスト、秋田昌弘氏は「一般的に、円が1%変動すると、日本の自動車メーカーの営業利益は約2%影響を受ける」としつつ、「企業によって感応度は異なり、一部のメーカーでは4%程度に達することもある」と分析している。
さらに、中東で続く紛争も問題を引き起こす可能性があるとアナリストらはみている。サン氏は、サプライチェーンの混乱とコスト上昇の可能性を挙げている。
特にホルムズ海峡や紅海は、アルミニウムやナフサ(石油化学製品)などの原材料を自動車生産に依存する日本の自動車メーカーにとって、極めて重要な海上輸送ルートとなっている。
秋田氏は、「自動車メーカーの業績に対する最も大きな逆風は原材料コストの高騰であり、中東紛争の長期化によってその状況はさらに悪化している」と述べる。「ナフサや樹脂といった原油価格に連動する品目、メモリチップ、アルミニウム、銅、鋼鉄などの産業用金属を含む主要な投入材全般のインフレが、業界の収益性に広範な悪影響を及ぼしている」と付け加えている。
Source: CNBC
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