
Workday、430億ドル規模の買収交渉か
Proactive Investors
公開日時: 2026/08/14 15:55
クラウド型人事・財務管理ソフトウェア大手のWorkday(ワークデイ、WDAY)が、プライベートエクイティ(PE)ファンド大手のSilver Lake(シルバーレイク)と買収に関する協議を行っていることが明らかになりました。関係者によると、買収額は最大で約430億ドル(約6兆円超)に達する可能性があります。
報道によると、両社はここ数カ月で協議を進めており、現時点では契約締結に至る保証はありませんが、交渉は継続中です。
米投資銀行ジェフリーズのアナリストは、シルバーレイクがワークデイへの買収に関心を持つ理由として、いくつかの点を挙げています。まず、ワークデイの株価は、2027年通期売上高の4倍、フリーキャッシュフロー(FCF)の14倍というバリュエーション(企業価値評価)で、既に低迷している大手ソフトウェア企業の中でも割安な水準にあると指摘しています。
さらに、ワークデイが持つ、顧客の基幹業務データを管理するERP(統合基幹業務システム)事業の強固さ、AI(人工知能)開発に不可欠なデータ資産、競合他社並みに引き上げられる可能性のある営業利益率、そしてCEOアニール・ブスリ氏の下での成熟したAI戦略などを評価しています。
ジェフリーズのアナリストは、「ワークデイの次の成長の原動力がどこから来るのか疑問はあるものの、非公開化されることで、より積極的なAIへの移行や収益の再加速が可能になるかもしれない」とコメントしています。
また、ワークデイが「記録システム(System of Record)」としての地位を確立していることは、AIによる破壊的な影響から同社を守る要因になると分析。顧客維持率は97%と高く、収益の多くが継続的な契約から得られており、アクティブユーザー数は8000万人に達するなど、強力なデータ基盤を持っていると評価しています。
利益率面では、2027会計年度のガイダンスで営業利益率30.5%を見込んでいますが、これは競合他社が40%水準にあるのと比べると、AI活用や販売効率の改善によってさらに引き上げられる余地があるとジェフリーズは見ています。
一方で、成長戦略については依然として課題が残るとの見方もあります。財務管理部門の成長率は2026会計年度に20%と、2023会計年度の28%から鈍化しました。中核となる人事管理(HCM)分野も21%から15%に低下しています。また、ワークデイの潜在市場の半分を占めるにもかかわらず、国際市場での成長は米国市場に比べて遅れをとっています。
ジェフリーズは、ワークデイの持続的な成長率を、市場全体の成長率並みの低い二桁台と予測しています。SAPやOracleといった競合他社との競争も激しく、過去5年間で両社から奪ったシェアは2パーセントポイント未満にとどまっています。ジェフリーズは、「キラーアプリ」と呼べるような革新的な製品がなければ、今後大きくシェアを伸ばすことは難しいだろうと分析しています。
今回の報道前の段階でも、ワークデイの株価は直近の決算発表以降40%以上上昇しており、フリーキャッシュフロー倍率も6月安値から60%以上上昇していました。
Source: Proactive Investors
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