
【ネオマーケティング】2026年9月期 第3四半期決算ディープダイブ:新規連結効果とKPI拡大が牽引する成長ストーリー
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公開日時: 2026/08/13 10:52
Sentiment Analysis

株式会社ネオマーケティング(証券コード:4196)の2026年9月期 第3四半期決算は、新たに連結子会社化した2社の寄与および既存事業の強固な顧客基盤を背景に、第3四半期累計としての 売上高が過去最高を更新 する好調な結果となりました。
本レポートでは、開示された決算説明資料から重要トピックを10項目に分けて徹底解説し、同社の業績ハイライト、事業構造の変化、主要KPIの動向、M&A戦略、そして通期見通しまでを網羅的に紐解きます。
1. 決算の全体像と業績ハイライト
2026年9月期 第3四半期累計(2025年10月〜2026年6月)の連結業績は、売上・利益ともに前年同期を上回る推移を見せました。

上図の損益計算書サマリーが示す通り、 売上高は1,943百万円(前年同期比+13.2%) と大きく伸長し、第3四半期累計期間において過去最高を更新しました。利益面でも、 営業利益は12百万円(前年同期比+90.9%) 、経常利益は17百万円(前年同期比+287.6%) となり、前年同期からの著しい増益を達成しています。
親会社株主に帰属する当期純利益については0百万円(前年同期は97百万円)となりましたが、本業の儲けを示す営業利益・経常利益段階では大幅な成長を遂げており、事業成長が着実に進んでいることが確認できます。
2. サービス別売上高の動向と事業ポートフォリオの変化
売上高の内訳をサービス別に見ると、同社が推進する「生活者起点の一気通貫マーケティング支援」の各領域で明暗が見られつつも、全体として高いシナジーが生み出されています。
- インサイトドリブン(定性調査など) :売上高 469百万円(前年同期比+8.8%) インタビュー調査をはじめとする対面式調査への需要が堅調に推移しました。生活者の潜在ニーズを深掘りする高付加価値な調査領域として、顧客の事業課題解決に貢献しています。
- カスタマードリブン(定量調査など) :売上高 763百万円(前年同期比+6.7%) データ品質とスピードに対する顧客からの高い評価を背景に、リピート受注が安定的に推移し、同社の収益基盤をしっかり支えています。
- デジタルマーケティング・PR :売上高 484百万円(前年同期比+60.4%) 第3四半期より新規連結した子会社2社の業績寄与が加わり、 前年同期比で+60.4%という大幅な増収 を記録しました。グループ全体の成長を力強く牽引するコア領域となっています。
- カスタマーサクセス・その他 :売上高 225百万円(前年同期比△15.9%) スポット案件の獲得減少により減収となりましたが、一気通貫支援における重要な機能として、顧客支援体制の高度化や業務効率改善に引き続き取り組んでいます。
3. 主要KPIの進捗①:過去最高を更新した「顧客数」と「顧客単価」
同社の持続的な成長力を裏付ける最も重要な指標が、 「顧客数」 と**「顧客単価」** の推移です。

上図のグラフが示している通り、第3四半期における 顧客数は668社(前年同期比+9社) となり、 過去最高を更新 しました。同社が提供する統合的なマーケティング支援の価値が、多様な企業に広がっていることを物語っています。
さらに重要な点として、 顧客単価も2,624千円(前年同期比+119千円) と過去最高を更新 しました。単に顧客の数を増やすだけでなく、1社あたりの提供価値を高め、クロスセルや受注規模の拡大に成功していることが、この二重の過去最高更新に表れています。
4. 主要KPIの進捗②:コンサルタント体制と早期戦力化
質の高いソリューションを一気通貫で提供するためには、 マーケティングコンサルタントの確保 が欠かせません。
- コンサルタント人数の推移 :第3四半期末時点で 66人(前期末比+8人) に増加。第4四半期末には 74人 まで増員する計画です。
- 採用・育成の取り組み :人材獲得競争が激化する中、同社は 「上半期は営業リソースを営業活動に専念させ、下半期に採用活動を集中させる」 という戦略的な期中配分を実施しています。
- 教育体制の整備 :教育委員会を設置し、新卒および中途採用者の早期戦力化プログラムを拡充。育成体制の整備が進んだことで、採用された人材が早期に成果を出すサイクルが整いつつあります。
5. 成長を加速させるM&A戦略とグループシナジー
第3四半期における最大の戦略的トピックは、市場の成長領域である SNSマーケティング および PR領域 における2社のM&A(子会社化)です。
① 株式会社エッセンスマーケティングの子会社化
TikTokを中心とした若年層向けSNSマーケティングの設計・実行に強みを持つ企業です。ネオマーケティングが持つ「調査・リサーチ力」とエッセンスマーケティングの「SNS運用ノウハウ」を掛け合わせ、 「広告×SNS運用グロースプラン」 といった新たな高付加価値サービスの提供を開始しました。
② 株式会社PA Communication(PAC)の子会社化
美容・ファッションをはじめとするライフスタイル領域で豊富な実績を持つ統合型マーケティングコミュニケーション会社です。調査起点でブランド戦略や広報PRを一気通貫支援する 「Insight Driven PR」 や、生成AI時代に対応した 「戦略PR For AI」 など、独自の協業サービスを矢継ぎ早にリリースしています。
6. 一気通貫支援プロセスの拡張と競争優位性
これら2社の連結化によって、ネオマーケティングの提供価値はどのように進化しているのでしょうか。

上図のスライドが示す通り、従来のネオマーケティングのコアビジネスは「市場ニーズの把握」「商品コンセプト開発」「マーケティングリサーチ」といった、マーケティングプロセスの「上流工程(調査・分析)」に強みを持っていました。
今回のM&Aにより、 「販売・プロモーション戦略」「上市・店頭販売」という下流の実行・露出プロセス(デジタルマーケティング・PR・SNS)が一気に強化 されました。これにより、クライアント企業の課題に対して、 調査からプロモーション、効果検証までを単一のグループ内でワンストップ提供できる体制(一気通貫モデル) が完全に構築されたと言えます。
7. 通期業績予想と進捗状況
2026年9月期の通期連結業績予想については、期首に公表した計画を据え置いています。
- 売上高計画 :2,800百万円(前期比+21.4%) [第3四半期進捗率:69.4%]
- 営業利益計画 :100百万円(前期比+821.7%) [第3四半期進捗率:12.9%]
- 経常利益計画 :120百万円(前期比+1467.7%) [第3四半期進捗率:14.4%]
- 親会社株主に帰属する当期純利益計画 :100百万円(前期比+275.5%) [第3四半期進捗率:0.0%]
売上高の進捗率は69.4%と順調に推移している一方、利益面の進捗率は一見低く見えます。しかし、同社は下半期にコンサルタントの採用・投資活動を集中させる計画であり、新戦略サービスの創出やM&Aによる寄与が第4四半期にかけて本格化することを見込んでいます。
8. 株主還元策(株主優待制度)
同社は株式の投資魅力を高め、中長期的な保有を促進することを目的として 株主優待制度 を導入しています。
- 対象株主 :毎年9月末日時点で 500株以上 を保有する株主
- 優待内容 :デジタルギフト 20,000円分 (QUOカードPay、Amazonギフトカード、PayPayマネーライト等から選択可能)
まとめ:今後の成長に向けた注目ポイント
2026年9月期 第3四半期の決算から、ネオマーケティングは 「単なるリサーチ会社」から「リサーチ起点の総合マーケティング支援グループ」へと脱皮 を遂げつつあることが明確になりました。
今後の注目ポイントとしては、以下の点が挙げられます。
- M&A子会社2社との統合効果 :SNS・PR領域の新サービスがどの程度売上高・利益率の向上に寄与するか。
- KPIの持続的成長 :顧客数と顧客単価の「過去最高更新」トレンドが第4四半期以降も維持できるか。
- コンサルタントの採用と戦力化 :計画通りの人員増員と早期戦力化が達成され、通期利益目標の達成につながるか。
既存の安定したリサーチ事業を土台としつつ、M&Aを通じたサービス拡張とKPI向上を同時に進める同社の成長ストーリーに、引き続き関心が集まります。
個別の投資に関する推奨やアドバイスを提供することを意図しておりません。ここで述べられている意見や見解は、あくまでも各記事の個人的見解です。