
米CPI鈍化も利上げ見送りか
Kitco
公開日時: 2026/08/12 17:06
Sentiment Analysis
米国の7月消費者物価指数(CPI)が市場予想通り鈍化したことを受け、米連邦準備制度理事会(FRB)はインフレ抑制を最優先としつつも、利上げに踏み切らない可能性が出てきた。ナティクシス(Natixis)のチーフエコノミスト、クリストファー・ホッジ氏らは、インフレ鈍化の兆候に加え、先週発表された雇用統計の悪化が、FRBの金融政策決定において「インフレのみ」から「雇用も考慮」へとシフトさせる要因になると分析している。
ホッジ氏らは、7月のCPIデータは「奨励に値する」ものだと評価。特に、住宅費の伸びが抑制されたことが、教育・通信サービスや娯楽サービスといった一部品目の価格上昇を相殺したと指摘した。また、コア財(Core goods)は2ヶ月連続のマイナスから増加に転じたものの、この傾向が続くと見込むのは難しいとの見方を示した。
さらに、インフレの基調的な圧力を示すとされる「スーパーコア指数(Supercore index)」は、6月の異常に低い水準から持ち直したものの、月次で0.19%の上昇にとどまり、引き続き抑制されていると分析。全体として、インフレ圧力は着実に弱まっているとの見解を強調した。
同氏は、「3ヶ月年率換算のインフレ率は4ヶ月連続で低下しており、広範なインフレ圧力は衰え続けている」と指摘。FRBの目標である2%への道のりは遅々として進まず、一貫性に欠けるものの、正しい方向に向かっているとの認識を示した。
「FRBは依然としてインフレ最優先だが、先週の雇用統計を踏まえると、インフレ『のみ』を重視する姿勢はもはや維持できないだろう」とホッジ氏らは述べた。今後のFRB会合では、サプライズの可能性を織り込む必要があるとしつつも、インフレ率の緩やかな低下、消費セクターの冷え込み、そして不安定な雇用見通しを考慮すれば、利上げを回避できる可能性が高いと予想している。
7月の生産者物価指数(PPI)や8月のCPI、雇用統計の結果を待つ必要があるものの、今回のCPIデータは、FRBが利上げを「延長」するとの同社の見方を裏付けるものだと結論づけた。
なお、CPI発表後、金価格は上昇し、一時1トロイオンス4,441.31ドルをつけた。
Source: Kitco
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