
The RealReal、AI導入でGMVが22%増
PYMNTS
公開日時: 2026/08/07 00:15
Sentiment Analysis
高級中古品販売のThe RealReal(ザ・リアルリアル、ティッカーシンボル: REAL)は、人工知能(AI)を活用した事業再構築を進めており、その結果、取扱高総額(GMV)が22%増加しました。同社は、AIシステム「Athena(アテナ)」を導入し、これまで手作業で行っていた鑑定やカタログ作成の自動化を進めています。また、新たな価格設定アルゴリズムは、100以上のデータポイントを分析し、人間の介入なしに価格設定や調整を行っています。
CEOのRati Levesque氏は、第2四半期の決算説明会で、このAIへの投資は「積み重なる」効果を生み出していると述べました。鑑定から価格設定、顧客体験に至るまで、プラットフォームのあらゆる部分が相互に強化されているとのことです。
特に価格設定においては、AIアルゴリズムが商品のページビュー数や、顧客がお気に入りに追加した頻度など、100以上のデータポイントを評価し、初期価格の設定や値下げの管理を行っています。この精度の向上は、単価あたりの収益性(unit economics)に表れています。今年上半期には、1,000ドル以上の商品の売上が36%増加しました。最高財務責任者(CFO)のAjay Gopal氏は、高額商品の構成比率が高まることで、テイクレート(販売手数料率)は低下するものの、取引あたりの利益額は増加していると説明しています。高額商品はテイクレートが低い一方で、絶対額での利益率は高く、AI価格設定システムは、この高額商品へのシフトが進む中でも、売れ残り率(sell-through rates)を維持するように設計されています。
さらに、同社はGoogleとの提携により、会話型ショッピングエージェントのテストを開始しました。Levesque氏は、ニューヨーク州北部での秋の結婚式用のドレスを探す顧客の例を挙げ、このツールは、従来のキーワード検索では捉えきれないような具体的なニーズにも対応できると説明しました。また、AIを活用して、商品のリスト情報に、着用シーン、コレクション、現在のトレンドといったデータを自動的に付加しています。これにより、従来は手作業で行っていた情報入力が不要になり、プラットフォーム内外での商品の発見可能性が高まっています。
AIによる受発注プロセスの自動化でコスト削減
AI搭載の受発注システム「Athena」は、人員増加に比例しない形で取扱量の増加に対応するための鍵となっています。鑑定やカタログ作成の自動化により、同システムは年末までに取扱品目の約半分を処理するペースで進んでいます。これは2025年末時点の35%から増加しています。同社はこれまで手作業が必要だった高額品にもAthenaの適用範囲を広げており、Levesque氏はこれをシステム展開の次の段階と位置づけています。Gopal氏によると、この技術により、1品あたりの処理コストが数ドル削減されると同時に、販売までの時間も短縮されています。この結果、取扱量が増加する中でも、営業費用の対売上高比率(operating expenses leverage)は前年同期比で約470ベーシスポイント改善しました。
その他の注目点
スタイリストや不動産業者など専門家との連携プログラム「Real Partners」を通じて獲得した委託販売品は、通常の新規委託販売者と比較して平均委託販売額が4倍に達しました。また、米国外への供給拡大に向けた「アセットライト(資産をあまり持たない)」戦略の一環として、第2四半期には日本から2つの大手ベンダーを、フランスとイタリアからも新規パートナーを獲得しました。新規委託販売者のうち44%が既存の購入者ベースから来ており、これは2四半期前の40%から上昇しており、購入者から販売者への好循環(buyer-to-seller flywheel)が強化されている兆候です。
Source: PYMNTS
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