
円安介入に米国が参加した理由
CNBC
公開日時: 2026/08/03 04:35
Sentiment Analysis
円の急落を受け、米国が約26年ぶりに日本と共同で円買い介入を実施した背景には、米国の国債市場の安定や日本の金融システムへの懸念があったと分析されています。
日本政府・日銀は、円安の進行に強い警戒感を示していました。円は先週、一時1ドル=163円73銭と約40年ぶりの安値を付けましたが、その後157円台まで持ち直しました。
今回の共同介入は、1998年以来、日米両国が実施する初めての共同為替介入です。また、G7が2011年の東日本大震災後に円安誘導のために介入して以来、両国が関与する共同介入としても注目されています。
関係者によると、米国が介入に加わった主な理由の一つは、日本が単独で介入を行う場合に、米国債の大量売却を余儀なくされるシナリオを回避することだったとみられています。日本は米国債の最大の海外保有国であるため、その動向は米国の国債市場に大きな影響を与えかねません。
オックスフォード・エコノミクスのルイーズ・ルー氏は、「これは自己防衛的な側面もある」と指摘。「日本による財政的に積極的な政策が引き起こす市場のボラティリティ(変動性)は、米国の国債市場にも波及し、ドルを不安定化させる可能性がある」と述べています。
日本政府・日銀が、外貨準備を活用してドルを調達できる「FIMAレポファシリティ」(外国中央銀行が米国債を売却せずにドルを調達できる制度)に言及したことは、米国債の強制的な売却をできる限り避けたいという意向の表れだとルー氏はみています。日本の財務省は、今後の介入で同ファシリティを活用する方針を明らかにしました。
ステート・ストリートのシニア・マクロストラテジスト、マサヒコ・ルー氏は、今回の介入のシグナル効果は、介入そのものよりも大きい可能性があると指摘。米国の懸念は円安にとどまらず、円安が続けば日本の国債(JGB)のさらなる売りにつながり、日本と米国が長期金利の上昇に直面する中で、その影響が世界の債券市場に波及する可能性もあるとみています。
同氏は、「FRBのFIMAレポファシリティへのアクセスを強調することは、日本が米国債を売却せずにドル流動性を調達できることを市場に示すものであり、日本の財務省による介入が短期米国債の販売を通じて米国の資金調達市場に圧力をかけるとの懸念に対処するものだ」と説明。「利用可能なツールで最大のシグナル効果を得ようとする試みだ」と付け加えています。
米国の10年物国債利回りは、年初から約57ベーシスポイント(bp)上昇しています。
トランプ前大統領は、先週の円安介入への米国の参加は、日本への支持の表明であり、世界経済の安定のためだと述べました。
ルー氏は、米国の国債市場を守るという側面以外にも、今回の介入は米国のより広範な経済的・地政学的な優先事項を反映していると指摘。米国はこれまで、円が「大幅に過小評価されている」と繰り返し主張しており、日本の輸出競争力を高める「不公平な貿易上の優位性」を是正するインセンティブがあったとみています。
Source: CNBC
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