
注目のETFテーマ:AIと地政学リスク
ETF Trends
公開日時: 2026/07/22 18:55
Sentiment Analysis
アルプス・アセット・マネジメント(ALPS)のポートフォリオ・マネージャー、マイケル・バイオッキ氏は、AIブームと地政学リスクの高まりを背景に、2024年第3四半期(Q3)の主要なETF(上場投資信託)テーマとして「電化」と「地政学的な資源の保護」を挙げました。特に、AIのゴールドラッシュにおける「ツルハシとシャベル」のようなインフラ投資の重要性を強調しています。
バイオッキ氏は、日々の値動きに一喜一憂する短期的な投機商品とは一線を画し、長期的な資産形成に資する、リサーチに基づいた堅実な戦略を提供することの重要性を説きました。同氏が注目する「電化」テーマでは、主要地域における電力需要が年間5%~8%と、過去25~30年の停滞期から一転して増加傾向にあります。この流れを捉えるため、ALPSは「ALPS Electrification Infrastructure ETF(ELFY)」を中心に、インカム収入も期待できる「Alerian MLP ETF(AMLP)」や「Alerian Energy Infrastructure ETF(ENFR)」などを組み合わせて戦略を構築しています。
第2のテーマは、地政学リスクによる資源供給網の脆弱性です。ホルムズ海峡を巡る紛争は、かつて1日あたり約2000万バレルの原油が輸送されていたこの海域の重要性と、それに伴う天然資源の不安定さを浮き彫りにしました。バイオッキ氏は、将来のサプライチェーン確保に向けた長期的なインフラ投資の必要性を指摘し、「USCF SummerHaven Dynamic Commodity Strategy No K-1 Fund(SDCI)」や「ALPS CoreCommodity Natural Resources ETF(CCNR)」といったコモディティ(商品)関連ETFが恩恵を受けると見ています。
さらに、バイオッキ氏は「マグニフィセント・セブン」と呼ばれる一部の巨大テクノロジー株や半導体株への集中リスクにも言及しました。これに対する分散投資策として、均等加重型やファクターベースの戦略を提案。具体的には、「ALPS Equal Sector Weight ETF(EQL)」、「ALPS Sector Dividend Dogs ETF(SDOG)」、「ALPS Barron’s 400 ETF(BFOR)」といったETFが、エクイティ(株式)投資の幅を広げる選択肢になると紹介しました。
一方、ETF市場の規制インフラについては懸念も示されています。ETF市場の専門家であるデイブ・ナディグ氏は、米商品先物取引委員会(CFTC)と米証券取引委員会(SEC)の人員不足に言及。特にSECは、11月に委員の一人が退任すると定足数を満たせなくなり、規制当局の機能低下が懸念されます。ナディグ氏は、このような状況下で「マドフ事件のような」エキゾチックなETF(複雑な仕組みを持つETF)で問題が発生した場合、個人投資家が再び低コストのインデックスファンドに回帰するリスクがあると警告しました。
また、トークン化(証券などの資産をブロックチェーン上でデジタル化すること)については、機関投資家による担保移動の効率化に真の価値があると指摘。証券保管振替機関(DTCC)による株式のテスト運用や、ブラックロックによる担保移動に関する調査に言及しました。
Source: ETF Trends
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