
Anthropic、15億ドルの著作権訴訟で和解
TechCrunch
公開日時: 2026/07/21 09:55 JST
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人工知能(AI)開発企業Anthropic(アンソロピック)は、著作権侵害で訴えられていた作家や出版社に対し、和解金の支払いを開始できるようになった。ロイター通信によると、米連邦地裁は月曜日、Anthropicが提示した15億ドル(約2300億円)規模の集団訴訟における和解案を最終承認した。
この訴訟は、Anthropicが著作権で保護された書籍数百万冊を不正にダウンロード・保存していたとして起こされたもの。カリフォルニア州北部地区連邦裁判所のウィリアム・アルサップ判事は昨年、和解案を予備承認していた。アルサップ判事は退官したが、後任のアラセリ・マルティネス=オルギン判事が月曜日に和解に署名した。
今回の和解により、Anthropicは権利を持つと推定される約50万作品に対し、1作品あたり3,000ドルを権利者に支払うことになる。この和解額は、米国の著作権訴訟史上最大規模とみられている。
しかし、多くの作家やクリエイターにとっては必ずしも「勝利」とは受け止められていない。その理由は、訴訟における法的な争点の決着の仕方にある。アルサップ判事は、AIモデルの学習における著作権テキストの使用が「フェアユース(公正な利用)」に該当するという、AI業界にとって画期的な判断を下した。
一方で、この判断はAnthropicが書籍をどのように入手したかという問題までは免責しなかった。Anthropicは学習データとして、購入・スキャンした書籍と、Library GenesisやPirate Library Mirrorといった海賊版サイトからダウンロードした書籍の2つのソースを利用していた。アルサップ判事は後者の方法を違法とみなし、海賊版の問題は裁判で争われる可能性があった。Anthropicは、裁判を回避し、陪審員が認定する可能性のある損害賠償額を避けるために、和解に合意した。
今回の最終承認でこの一件は終結するが、AI業界全体の法的な問題を解決するものではない。アルサップ判事の判断は一地方裁判所の決定に過ぎず、Anthropicが和解を選択したため、控訴裁判所で争われることがなく、拘束力のある先例とはならないからだ。
他の裁判官は、それぞれの事実に基づいて独自の判断を下すことが可能であり、実際に他の訴訟でも同様の動きが見られる。Google、Meta、Midjourney、OpenAIといった企業も、著作権で保護された作品をAIモデルの学習に使用することが合法かどうかの著作権訴訟に直面している。先週だけでも、Hachette(ハシェット)、Cengage(センゲージ)、Elsevier(エルゼビア)といった出版社や、作家のスコット・トゥロー氏らが、Googleが自社のAIプラットフォーム「Gemini」の学習に著作権作品を使用したとして、集団訴訟を起こしている。
Source: TechCrunch
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